
ABM事例完全ガイド|営業責任者の施策選定と再現ポイント
はじめに|施策選定の直前に読む「ABM事例」の本質
営業責任者として「ABM(アカウントベースドマーケティング)」を検討する段階になると、次のような課題や疑問が出てきます。
本当にABMは成果につながるのか
どのようなケースで成功・失敗しているのか
自社の営業戦略にどう落とし込めるのか
従来の「事例紹介記事」は単なる成功ストーリーの羅列で終わりがちですが、実務で使える知見とは言えません。そこで本記事では、実際のクライアント支援で得られた知見を、ABM視点で読み解く実践的な事例にフォーカスします。
また、成功ポイントだけでなく、どのような判断構造が成果につながったのかという観点も丁寧に整理します。
目次[非表示]
- 1.はじめに|施策選定の直前に読む「ABM事例」の本質
- 2.ABMとは?営業戦略としての位置づけ
- 3.事例を見る前の押さえるべきポイント
- 4.ABM事例①フリー株式会社様 — ターゲット再定義とインテント戦略
- 4.1.課題
- 4.2.取り組み
- 4.3.ABM視点の読み解き
- 4.4.成果
- 5.ABM事例②株式会社サイバーエージェント様 — 新規チャネル強化と精緻な接触設計
- 5.1.課題
- 5.2.取り組み
- 5.3.ABM視点でのポイント
- 5.4.成果
- 6.ABM事例③secondz digital株式会社様 — 大手ターゲットと市場インサイト
- 6.1.課題
- 6.2.取り組み
- 6.3.ABM視点でのポイント
- 6.4.成果
- 7.ABM事例に共通する成功要因
- 8.営業責任者がABM導入を判断するための実践ステップ
- 9.ABMを“現場で回る形”に落とし込むには
- 10.エンSXのABM支援が選ばれている理由
ABMとは?営業戦略としての位置づけ
まずABMの定義と位置づけを一言で整理しておきましょう。
ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、特定の重点アカウントに対して、営業とマーケティングが連携して高度にパーソナライズした接点を設計し、成果につなげる戦略です。
従来のリードジェネレーション型マーケティングと異なり、ABMでは最初に“どのアカウントを狙うか”を明確化し、そのアカウントごとに最適なプロセスを設計します。これは営業責任者にとって、施策選定の意思決定をするうえで最も重要な前提となります。
事例を見る前の押さえるべきポイント
事例だけ読んでもピンと来ない場合が多いのは、構造を読み取れていないからです。
ABM事例を読み解くためのチェックポイント:
対象アカウントの定義
業界・規模・意思決定構造など
営業・マーケティングの連携設計
どの役割がどこまでやっているか
成果指標の設計
商談率/受注率などだけでなく、アカウント推移で測る
これらを意識して次の事例を見ていきましょう。
ABM事例①フリー株式会社様 — ターゲット再定義とインテント戦略
課題
フリー株式会社様では、新規商談創出の精度が伸び悩んでいました。従来は広範囲リードにアプローチしていましたが、営業リソースを重点企業に集中させる必要がありました。
取り組み
エンSXは支援の中で以下を実行しました。
重点アカウントの再定義
業界・企業規模・検討段階のインテント情報を基に対象企業を精査
インテントデータの活用設計
どの企業が検討の熱量が高いかを数値化して優先順位を付与パーソナライズド接点設計
営業接触順序とメッセージングを最適化
ABM視点の読み解き
この事例は、単にターゲットリストを作るだけでなく、インテントデータという“シグナル”を営業戦略に組み込んだ点がABM的設計の本質です。
これは、営業とマーケティングが統合された意思決定指標を使ってプロセスを最適化した典型事例と言えます。
成果
商談化率の向上
与件化数の増加
営業リソースの効率化
これは、ABMの本質である「価値あるアカウントにリソースを集中し、効率的に成果を出す」ことの典型的な成功例です。
事例記事詳細はこちら ▶ フリー株式会社
ABM事例②株式会社サイバーエージェント様 — 新規チャネル強化と精緻な接触設計
課題
広告領域を中心とする同社では、競争激化の中で新規企業開拓が停滞していました。従来型のリード獲得では限界があり、重要企業への集中アプローチが必要でした。
取り組み
エンSXの支援では、
約350社を選定し、重要アカウントごとに最適化した接触設計
CxO向けレター施策と架電の段階的アプローチ
商談前の条件整理(与件化)を徹底
など、ABM的な優先度設計と接触順序の最適化を行ないました。
ABM視点でのポイント
この取り組みは、単なるアウトバウンドではなく、以下のような深いアプローチが特徴です。
最初の接触から価値判断までを一貫して設計
接触→確認→与件化→提案の流れを明確化
これは、ABMにおける“接触の質と順序の最適化”を具現化した事例です。
成果
商談創出の量・質が改善
高い与件化率
営業リソースの集中運用
事例記事詳細はこちら ▶ 株式会社サイバーエージェント
ABM事例③secondz digital株式会社様 — 大手ターゲットと市場インサイト
課題
secondz digital株式会社様は、大手企業セグメントへの開拓効率を向上させる必要がありました。特に接触設計の精緻化とアウトバウンド施策において改善余地がありました。
取り組み
エンSXとの協業で、以下の戦略を実行。
パーソナライズされたアウトバウンド接触
市場インサイトの収集と活用
受注創出のための仮説検証ループ設計
ABM視点でのポイント
大手企業に対して、初接点から戦略的に仮説設計→アプローチ→評価を行った点が、ABMの要件そのものです。
個別企業への高頻度ながら高質な接触設計は、営業とマーケティングが連携するABMの成功要素と一致します。
成果
受注創出の実績
商談数の安定化
市場理解の深化
事例記事詳細はこちら ▶ secondz digital株式会社
ABM事例に共通する成功要因
これらの実例から読み取れる共通点は次の通りです。
成功要因①:ターゲット設計が具体的
抽象的ではなく、意思決定構造や市場インサイトまで踏み込んだアカウント設計が成果の前提になります。
成功要因②:接触の順序設計と役割分担
インサイドセールス・営業・マーケティングのそれぞれがどこまで評価・接触をするかを設計することで、成果が再現しやすくなります。
成功要因③:改善サイクルの明確化
単発で終わらせず、KPIを設定して検証・改善を回すことが成功につながるポイントです。
営業責任者がABM導入を判断するための実践ステップ
アカウント優先順位の定義
重要性・検討度・意思決定構造でスコアリング営業×マーケの役割設計
誰がどこまで“接触価値を創るか”を明確化接触設計とKPI設計
初接点→与件化→商談へつなぐプロセスを数値化改善のPDCAサイクル構築
結果を見ながら改善していく運用設計
ABMの受注率についての参考値は以下の記事をご覧ください。
▼ABMでの受注率を飛躍させる秘訣
ここまで見てきた通り、ABM(アカウントベースドマーケティング)は「やるか・やらないか」ではなく、「どう設計するか」で成果が大きく変わる営業戦略です。
多くの企業でABMがうまくいかない理由は明確です。
ターゲットアカウントが曖昧なまま施策を始めてしまう
営業とマーケの役割分担が整理されていない
接触は増えたが、与件化・商談につながらない
事例は見たが、自社にどう当てはめればいいかわからない
今回紹介した事例に共通しているのは、 ABMを「施策」ではなく、営業プロセス全体の設計課題として捉えている点です。
つまり、成果を分けるのはリストの有無でも、ツールの有無でもなく、「設計の質」なのです。
ABMを“現場で回る形”に落とし込むには
営業責任者の立場で考えると、次のような壁に直面するケースが多いはずです。
理想的なABM像は理解できたが、現場に任せきれない
既存のインサイドセールス/営業組織とどう接続すればいいかわからない
自社にABM設計を担える人材・時間が足りない
この段階で必要なのは、
ABMを前提とした営業プロセスを「一緒に設計し、動かし、改善する存在」です。
エンSXのABM支援が選ばれている理由
エンSXでは、ABMを単なるアウトバウンド施策としてではなく、
ターゲットアカウント設計
接触シナリオ・役割分担の設計
0→1の商談創出から与件化までのプロセス構築
営業組織にノウハウが残る形での運用設計
まで含めた “営業戦略としてのABM支援” を行っています。
実際に本記事で紹介した企業様でも、
「重要顧客に営業リソースを集中できるようになった」
「商談数だけでなく、与件の質が明らかに変わった」
「ABMが一過性で終わらず、型として残った」
といった成果につながっています。
「ABMをやるべきか」ではなく「どう設計すれば成果が出るか」を整理しませんか?
もし今、
ABMに興味はあるが、着手方法に迷っている
既存施策が頭打ちになっている
営業戦略を次のフェーズに進めたい
と感じているなら、
まずは自社の状況でABMが本当に機能するのかを整理するところからがおすすめです。
エンSXでは、
✔ 現在の営業プロセス
✔ 狙うべきアカウントの考え方
✔ ABMを適用すべきかどうか
を整理する 壁打ち・初期設計のご相談も可能です。お気軽にお声がけください。









