■導入の背景|高い成長目標の達成には、新領域の開拓・新規チャネルの拡大が必須
インターネット広告会社市場は国内外ともに成長していることは誰しも想像しやすいものですが、実はその伸長率は年々鈍化傾向にあります。そのなかで、圧倒的に高い成長率を保ち続けるのが株式会社サイバーエージェント。その成長を支えるのが第3営業本部です。組織のミッションや、どのようにしてエンSXの導入検討に至ったのかの背景を伺いました。
鈴木様「当社としても、市場のシュリンク傾向に対する危機感がありました。鈍化の背景には様々な構造的変化がありますので、当社もそれぞれに早期から打ち手を講じてきました。例えば、AI技術への積極投資により運用力・技術力で競争優位性を確固なものにするなどです。これにより、テクノロジーの進化で運用工数を削減できるようになり、取引社数を広げる土台が整ったのです。
そして、今から5年ほどになりますが、私が所属している第3営業本部という営業組織が立ち上がりました。ここでは主に、新規クライアントの獲得をミッションとしています。」
大手広告代理店というと、広告予算が潤沢な大手企業が主要顧客の印象ですが、第3営業本部ではどのような企業をターゲットにされているのでしょうか。
鈴木様「ミドルマーケットが対象となります。広告予算でいうと単月数百万以上からという規模感ですね。ユニコーン企業や今後成長の見込める企業など、これまではアプローチしきれていなかったものの、“需要が伸びる顧客”へ舵を切る戦略によるものです。先ほどお話ししたように、予算がそこまで高くなくとも品質の高い運用を提供できるようになったというのが追い風になりました。」
戦略的な技術投資が新規開拓の武器にも繋がったという変遷をお話しいただき、事業状況への理解が深まりました。そのうえで、新規開拓を担当される第3営業本部ではどのような課題が生じていたのかについても重ねてお尋ねしました。
鈴木様「端的に言うと、リードの枯渇です。私達第3営業本部では、営業組織内でリストの生成からリードの創出、商談対応に至るまで全ての範囲を自分たちで対応しています。手法としては、顧問紹介やマッチングサービス、SNSアプローチや、テレアポなど様々です。
受注率も安定して推移しており、一定の新規獲得は進んでいましたが、高い成長曲線を描くうえではもっと新規受注を伸ばしていく必要がありました。そこから逆算すると、リードが足りないという状況です。常にリードの増加、新規チャネルの拡大を模索していましたね。」