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コト売りとは?モノ売りから脱却する営業再定義の完全ガイド

なぜ今、「コト売り」を理解し直す必要があるのか

「以前のやり方では、なぜか商談が決まらない」「価格の話になると一気に競争になる」

──多くのBtoB営業現場で、こうした違和感が語られるようになっています。その背景にあるのが、“モノ売り”という営業スタイルの限界です。

かつては、商品やサービスの機能・スペックを正しく説明し、競合との差分を伝えることが営業の主な役割でした。しかし現在では、顧客は営業と会う前にWebや口コミ、比較サイトを通じて十分な情報を得ています。つまり、営業が説明する前に、モノの価値はすでに可視化されているのです。

この環境下で営業に求められているのは、モノそのものを売ることではありません。顧客が抱える課題を整理し、選択や意思決定を支援する役割、すなわち「コト売り」への転換です。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ今、「コト売り」を理解し直す必要があるのか
  2. 2.コト売りとは?|営業文脈での定義とモノ売りとの違い
  3. 3.なぜモノ売りからコト売りへ移行せざるを得ないのか
    1. 3.1.顧客の購買行動の変化
    2. 3.2.商材のコモディティ化
    3. 3.3.営業の分業化・高度化
  4. 4.営業現場で起きている「コト売り」の誤解
  5. 5.コト売りを成立させる営業プロセス設計
  6. 6.インサイドセールス時代におけるコト売り
  7. 7.組織でコト売りを実現するためのポイント
    1. 7.1.判断基準の言語化
    2. 7.2.営業の会話を分解・共有する
    3. 7.3.部門横断で設計する
  8. 8.まとめ|コト売りは営業の再定義である
    1. 8.1.コト売りを“成果につながる営業”に変えるために

コト売りとは?|営業文脈での定義とモノ売りとの違い

コト売りとは、商品やサービスそのものではなく、顧客が得られる変化や成果、課題解決のプロセスを提供する営業スタイルを指します。マーケティング文脈では「体験価値」と表現されることもありますが、営業領域におけるコト売りは、より実務的・プロセス寄りの概念です。

モノ売りとコト売りの違いを整理すると、以下のようになります。

観点

モノ売り

コト売り

営業の主役

商品・サービス

顧客の課題・目的

会話の中心

機能・価格・スペック

背景・制約・判断軸

商談のゴール

購入

変化・成果への合意

競争軸

比較・値引き

信頼・伴走・再現性

コト売りでは、「何を売るか」よりも「なぜそれが必要なのか」「導入後に何が変わるのか」を明確にすることが重視されます。

なぜモノ売りからコト売りへ移行せざるを得ないのか

顧客の購買行動の変化

現在のBtoB購買では、情報収集の大半が営業接触前に完了しています。そのため、営業が一方的に説明するスタイルは価値を持ちにくくなっています。顧客が求めているのは、自社の状況に合わせた整理や判断の支援です。

商材のコモディティ化

多くの業界で、機能差や価格差が縮小しています。結果として、モノ売りに依存する営業ほど価格競争に巻き込まれやすくなります。コト売りは、この構造から抜け出すための有効なアプローチです。

営業の分業化・高度化

インサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスといった分業体制が進む中で、営業プロセス全体として価値を提供する設計が不可欠になっています。コト売りは、こうした分業体制と非常に相性が良い考え方です。

営業現場で起きている「コト売り」の誤解

コト売りが重要だと理解される一方で、現場では誤解も多く見られます。

  • ヒアリング項目を増やしただけで「コト売り」だと思っている

  • ソリューション提案をすれば十分だと考えている

  • ベテラン営業の感覚に任せている

これらはいずれも、コト売りを個人スキルの問題として捉えている点が共通しています。しかし実際には、コト売りが難しい最大の理由は「型が存在しない」ことにあります。

コト売りを成立させる営業プロセス設計

コト売りはスキルではなく、設計によって実現されます。再現性を持たせるためには、以下のようなプロセス設計が必要です。

  1. 課題の顕在化(なぜ今この課題が存在するのか)

  2. 背景・制約条件の整理

  3. 選択肢と判断軸の提示

  4. 意思決定の支援

  5. 導入後の変化イメージの共有

重要なのは、提案よりも前に「意思決定を助ける工程」がある点です。ここを設計できているかどうかが、モノ売りとコト売りの分かれ目です。

インサイドセールス時代におけるコト売り

初期接点をインサイドセールスが担うケースが増える中で、コト売りはますます重要になっています。最初の会話でモノ売り的な説明をしてしまうと、その後の商談でコト売りに切り替えることは容易ではありません。

0.5次商談やブリッジセールスといった考え方は、初期段階で課題整理や判断軸の仮置きを行う点で、コト売りの土台となります。コト売りは、最初の接点から始まっているのです。

組織でコト売りを実現するためのポイント

判断基準の言語化

「どの状態を課題と定義するのか」「どこまで整理できれば次工程に進むのか」といった判断基準を明確にすることが重要です。

営業の会話を分解・共有する

商談ログや録画を活用し、成果につながった会話を分解・共有することで、個人の経験を組織知へと変換できます。

部門横断で設計する

インサイドセールス、営業、CSが同じ前提で顧客と向き合うことで、コト売りは初めて機能します。

まとめ|コト売りは営業の再定義である

コト売りとは、単に「価値を語る営業」ではありません。
顧客の課題を起点に、意思決定プロセスを前に進めるための営業の考え方・プロセスそのものを設計し直すことです。

多くの企業がコト売りに挑戦しながらも、

  • 商談の質が人によってバラつく

  • 何を聞き、何を伝えるべきかが属人化している

  • 成果が出ている営業の再現ができない

といった壁に直面します。

これは「個々の営業力」の問題ではなく、
営業が型化・仕組み化されていないことが原因です。

コト売りを本当に機能させるためには、

  • 顧客課題の整理方法

  • 商談の進め方

  • 提案の組み立て方

  • 次アクションへのつなげ方

を、誰がやっても一定水準で実行できる形に落とし込む必要があります。

コト売りを“成果につながる営業”に変えるために

エンSXでは、インサイドセールスから商談、受注までを一貫して設計するセールスイネーブルメント支援を提供しています。

  • コト売りを前提とした営業プロセス設計

  • 商談の型化・スクリプト設計

  • 営業組織への定着・運用支援

までを含め、「考え方」だけで終わらない実行支援が特長です。

「コト売りに取り組んでいるが、成果に結びついていない」
「営業を属人化させず、再現性のある組織にしたい」

そんな課題を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。


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