
カスタマーインサイドセールス完全ガイド
なぜ今、既存顧客LTV最大化なのか
BtoBビジネスにおいて、新規顧客獲得の難易度とコストは年々上昇しています。広告費の高騰、競合増加、意思決定の長期化などを背景に、「新規を取り続ける」成長モデルには限界が見え始めました。
その中で改めて注目されているのが、既存顧客のLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)最大化です。
ただし多くの企業では、LTV向上を「カスタマーサクセス(CS)の役割」と捉えがちです。
しかし現場では、
CSは利用定着やサポート対応で手一杯
売上拡張の提案が後回しになる
営業とCSの役割が曖昧
といった課題が頻発しています。
この“空白”を埋める存在として注目されているのが、カスタマーインサイドセールスです。
本記事では、カスタマーインサイドセールスの定義から、LTV最大化における役割、具体的な設計・運用ステップまでを、営業責任者の視点で体系的に解説します。
目次[非表示]
カスタマーインサイドセールスとは?
カスタマーインサイドセールスとは、既存顧客を対象に、アップセル・クロスセル・継続率向上を目的として非対面で活動する営業機能を指します。
従来のインサイドセールスが「新規商談創出」を主目的としていたのに対し、カスタマーインサイドセールスは既存顧客のLTV最大化にフォーカスします。
従来のインサイドセールス/CSとの違い
項目 | 新規インサイドセールス | カスタマーインサイドセールス | カスタマーサクセス |
CSが「価値実現」を担い、営業が「売上創出」を担う。その中間に位置し、顧客の状態を理解したうえで適切な提案を行う役割が、カスタマーインサイドセールスです。
なぜLTV最大化にカスタマーインサイドセールスが必要なのか
LTVは一般的に、以下の要素で構成されます。
継続期間
利用単価(アップセル)
利用範囲(クロスセル)
多くの企業では「解約防止=LTV向上」と捉えがちですが、本質的な成長余地は“拡張”にあります。
しかしCSは、
問い合わせ対応
オンボーディング
活用支援
といった業務が中心になりやすく、売上拡張のための仮説提案やタイミング設計まで手が回らないケースが多く見られます。
一方、フィールドセールスが既存顧客を継続的に追うのも非効率です。
このギャップを埋め、「顧客理解 × 営業視点」でLTVを伸ばす専門役割として、カスタマーインサイドセールスが必要とされているのです。
カスタマーインサイドセールスが担う3つの役割
1. 利用データ・行動ログをもとにした商機抽出
既存顧客のログイン頻度、利用機能、問い合わせ内容などから、
拡張ニーズが高まっている顧客
追加提案のタイミングが来ている顧客
を抽出します。
2. 顧客フェーズに応じた提案設計
導入初期・活用拡大期・成熟期など、顧客フェーズに応じて、
情報提供
課題整理
拡張提案
の粒度を変えることが重要です。
3. 営業・CSとの橋渡し
インサイドで仮説提案を行い、
大きな商談はフィールドセールスへ
利用課題はCSへ
とスムーズにつなぐことで、組織全体の生産性を高めます。
実践ステップ|カスタマーインサイドセールスの設計方法
ステップ1:既存顧客のセグメント設計
利用度
売上規模
成長性
解約リスク
といった軸で顧客を分類します。
ステップ2:アプローチシナリオ設計
いつ
何を
どのトーンで
提案するかを事前に設計します。
ステップ3:KPI設計
新規ISと同じKPIを置かないことが重要です。
よくある失敗パターン
CSに営業を丸投げしてしまう
新規ISと同じKPIで評価する
顧客体験を無視した過剰アプローチ
これらは短期的に成果が出ても、LTVを毀損します。
カスタマーインサイドセールスが向いている企業
サブスクリプションモデル
プラン分岐がある
顧客数が一定規模以上
特にBtoB SaaS企業では、導入効果が顕著です。
まとめ|LTV最大化を仕組みで実現するために
カスタマーインサイドセールスは、単なる「既存営業」ではありません。
顧客理解
営業視点
組織設計
を掛け合わせ、LTV最大化を再現性ある仕組みとして実装するための重要な戦略です。
これらを掛け合わせることで、LTV最大化は属人的な取り組みではなく、再現性のある営業プロセスへと進化します。
一方で、多くの企業では次のような壁に直面します。
カスタマーインサイドセールスをどう立ち上げればいいかわからない
CSや営業との役割分担が曖昧なまま運用が始まってしまう
KPIやシナリオ設計ができず、成果が出る前に形骸化してしまう
こうした課題を解決するために、エンSXでは LTV最大化を前提としたカスタマーインサイドセールス設計・運用支援を行っています。
単なるリソース提供ではなく、
既存顧客のセグメント設計
商機抽出ロジック・アプローチシナリオ設計
CS/営業と連動した役割・KPI設計
現場にノウハウが残る運用プロセス構築
までを一気通貫で支援することで、 「立ち上げて終わり」ではなく「成果が出続ける仕組み」として定着させることを重視しています。
もし今、
既存顧客からの売上を本格的に伸ばしたい
LTV最大化を戦略として組み込みたい
カスタマーインサイドセールスを検討しているが設計に不安がある
と感じているなら、まずは現在の営業・CS体制がLTV最大化に適しているかを整理するところから始めてみてください。
エンSXでは、貴社の事業フェーズや顧客特性を踏まえたうえで、カスタマーインサイドセールスが本当に必要か/どう設計すべきかを整理するご相談も可能です。









