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カスタマーインサイドセールス完全ガイド

なぜ今、既存顧客LTV最大化なのか

BtoBビジネスにおいて、新規顧客獲得の難易度とコストは年々上昇しています。広告費の高騰、競合増加、意思決定の長期化などを背景に、「新規を取り続ける」成長モデルには限界が見え始めました。

その中で改めて注目されているのが、既存顧客のLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)最大化です。

ただし多くの企業では、LTV向上を「カスタマーサクセス(CS)の役割」と捉えがちです。

しかし現場では、

  • CSは利用定着やサポート対応で手一杯

  • 売上拡張の提案が後回しになる

  • 営業とCSの役割が曖昧

といった課題が頻発しています。

この“空白”を埋める存在として注目されているのが、カスタマーインサイドセールスです。

本記事では、カスタマーインサイドセールスの定義から、LTV最大化における役割、具体的な設計・運用ステップまでを、営業責任者の視点で体系的に解説します。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ今、既存顧客LTV最大化なのか
  2. 2.カスタマーインサイドセールスとは?
    1. 2.1.従来のインサイドセールス/CSとの違い
  3. 3.なぜLTV最大化にカスタマーインサイドセールスが必要なのか
  4. 4.カスタマーインサイドセールスが担う3つの役割
    1. 4.1.1. 利用データ・行動ログをもとにした商機抽出
    2. 4.2.2. 顧客フェーズに応じた提案設計
    3. 4.3.3. 営業・CSとの橋渡し
  5. 5.実践ステップ|カスタマーインサイドセールスの設計方法
    1. 5.1.ステップ1:既存顧客のセグメント設計
    2. 5.2.ステップ2:アプローチシナリオ設計
    3. 5.3.ステップ3:KPI設計
  6. 6.よくある失敗パターン
  7. 7.カスタマーインサイドセールスが向いている企業
  8. 8.まとめ|LTV最大化を仕組みで実現するために

カスタマーインサイドセールスとは?

カスタマーインサイドセールスとは、既存顧客を対象に、アップセル・クロスセル・継続率向上を目的として非対面で活動する営業機能を指します。

従来のインサイドセールスが「新規商談創出」を主目的としていたのに対し、カスタマーインサイドセールスは既存顧客のLTV最大化にフォーカスします。

従来のインサイドセールス/CSとの違い

項目

新規インサイドセールス

カスタマーインサイドセールス

カスタマーサクセス

主目的

商談創出

LTV最大化

利用定着・解約防止

対象

見込み顧客

既存顧客

既存顧客

主KPI

商談数

アップセル率/継続率

利用率/解約率

CSが「価値実現」を担い、営業が「売上創出」を担う。その中間に位置し、顧客の状態を理解したうえで適切な提案を行う役割が、カスタマーインサイドセールスです。

なぜLTV最大化にカスタマーインサイドセールスが必要なのか

LTVは一般的に、以下の要素で構成されます。

  • 継続期間

  • 利用単価(アップセル)

  • 利用範囲(クロスセル)

多くの企業では「解約防止=LTV向上」と捉えがちですが、本質的な成長余地は“拡張”にあります

しかしCSは、

  • 問い合わせ対応

  • オンボーディング

  • 活用支援

といった業務が中心になりやすく、売上拡張のための仮説提案やタイミング設計まで手が回らないケースが多く見られます。

一方、フィールドセールスが既存顧客を継続的に追うのも非効率です。

このギャップを埋め、「顧客理解 × 営業視点」でLTVを伸ばす専門役割として、カスタマーインサイドセールスが必要とされているのです。

カスタマーインサイドセールスが担う3つの役割

1. 利用データ・行動ログをもとにした商機抽出

既存顧客のログイン頻度、利用機能、問い合わせ内容などから、

  • 拡張ニーズが高まっている顧客

  • 追加提案のタイミングが来ている顧客

を抽出します。

2. 顧客フェーズに応じた提案設計

導入初期・活用拡大期・成熟期など、顧客フェーズに応じて、

  • 情報提供

  • 課題整理

  • 拡張提案

の粒度を変えることが重要です。

3. 営業・CSとの橋渡し

インサイドで仮説提案を行い、

  • 大きな商談はフィールドセールスへ

  • 利用課題はCSへ

とスムーズにつなぐことで、組織全体の生産性を高めます。

実践ステップ|カスタマーインサイドセールスの設計方法

ステップ1:既存顧客のセグメント設計

  • 利用度

  • 売上規模

  • 成長性

  • 解約リスク

といった軸で顧客を分類します。

ステップ2:アプローチシナリオ設計

  • いつ

  • 何を

  • どのトーンで

提案するかを事前に設計します。

ステップ3:KPI設計

フェーズ

KPI例

商機検知

商機抽出数

接触

接触率

提案

アップセルCVR

連携

商談化率

新規ISと同じKPIを置かないことが重要です。

よくある失敗パターン

  • CSに営業を丸投げしてしまう

  • 新規ISと同じKPIで評価する

  • 顧客体験を無視した過剰アプローチ

これらは短期的に成果が出ても、LTVを毀損します。

カスタマーインサイドセールスが向いている企業

  • サブスクリプションモデル

  • プラン分岐がある

  • 顧客数が一定規模以上

特にBtoB SaaS企業では、導入効果が顕著です。

まとめ|LTV最大化を仕組みで実現するために

カスタマーインサイドセールスは、単なる「既存営業」ではありません。

  • 顧客理解

  • 営業視点

  • 組織設計

を掛け合わせ、LTV最大化を再現性ある仕組みとして実装するための重要な戦略です。

これらを掛け合わせることで、LTV最大化は属人的な取り組みではなく、再現性のある営業プロセスへと進化します。

一方で、多くの企業では次のような壁に直面します。

  • カスタマーインサイドセールスをどう立ち上げればいいかわからない

  • CSや営業との役割分担が曖昧なまま運用が始まってしまう

  • KPIやシナリオ設計ができず、成果が出る前に形骸化してしまう

こうした課題を解決するために、エンSXでは LTV最大化を前提としたカスタマーインサイドセールス設計・運用支援を行っています。

単なるリソース提供ではなく、

  • 既存顧客のセグメント設計

  • 商機抽出ロジック・アプローチシナリオ設計

  • CS/営業と連動した役割・KPI設計

  • 現場にノウハウが残る運用プロセス構築

までを一気通貫で支援することで、 「立ち上げて終わり」ではなく「成果が出続ける仕組み」として定着させることを重視しています。

もし今、

  • 既存顧客からの売上を本格的に伸ばしたい

  • LTV最大化を戦略として組み込みたい

  • カスタマーインサイドセールスを検討しているが設計に不安がある

と感じているなら、まずは現在の営業・CS体制がLTV最大化に適しているかを整理するところから始めてみてください。

エンSXでは、貴社の事業フェーズや顧客特性を踏まえたうえで、カスタマーインサイドセールスが本当に必要か/どう設計すべきかを整理するご相談も可能です。


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