インサイドセールスに必要なスキル15選|組織構築・商談獲得のコツも紹介
インサイドセールスは、オンラインツールを駆使して顧客へアプローチする営業方法です。顧客の顔が見えない状態で、最適なアプローチを実行する必要があるため、ヒアリング力やトーク力など、さまざまなスキルが求められます。
本記事ではインサイドセールス担当者と、インサイドセールスの管理者に必要なスキルを計15個解説します。スキルを活かして商談機会を獲得するコツや、インサイドセールスの組織を構築するポイントについても解説しますので、営業活動を効果的に行なうための参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.インサイドセールスとは
- 1.1.インサイドセールスの役割
- 2.インサイドセールスの担当者に必要なスキル10選
- 2.1.ヒアリングスキル
- 2.2.情報収集力
- 2.3.データ分析力
- 2.4.トークスキル
- 2.5.商品説明・プレゼンテーションスキル
- 2.6.反論防止スキル
- 2.7.信頼関係を構築する力
- 2.8.時間管理スキル
- 2.9.協調性・チームワーク力
- 2.10.忍耐力
- 3.インサイドセールスの管理者に必要なスキル5選
- 3.1.マネジメントスキル
- 3.2.コミュニケーションスキル
- 3.3.リーダーシップ
- 3.4.決断力
- 3.5.フィードバックスキル
- 4.インサイドセールスでスキルを活かして商談獲得するコツ
- 4.1.見込み顧客のニーズを引き出す
- 4.2.営業ターゲットを絞り込む
- 4.3.仮説と検証を繰り返し、PDCAサイクルを回す
- 5.インサイドセールスを立ち上げるときのポイント
- 6.まとめ
インサイドセールスとは
インサイドセールスは、電話・メール・オンライン会議ツールなどを駆使して、非対面で行なう営業手法のことです。従来の訪問型営業に比べて、交通費や移動時間が削減され、効率的に営業活動を進められる可能性が高いので、近年多くの企業で導入されています。
インサイドセールスの特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。具体的なメリットやセールスの種類などを知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼インサイドセールスの特徴とは?導入メリットを知り営業効率を最大化!
https://sales.en-sx.com/column/6
インサイドセールスの役割
インサイドセールスにはSDR(インバウンドセールス)・BDR(アウトバウンドセールス)の2種類の役割があります。
主な役割 | |
SDR(インバウンドセールス) |
・マーケティング部門から引き継いだリード(見込み顧客)へアプローチする |
BDR(アウトバウンドセールス) |
・数ある企業のなかから営業ターゲットを絞り込み、新規顧客の開拓を実行する |
インサイドセールスは、電話で顧客へアプローチする機会も多いため、テレアポと混同されやすいポジションですが、実際は役割が少し異なります。インサイドセールスはアポイントを獲得するだけでなく、定期的にアプローチを重ねて顧客関係を育成し、契約へ導く役割を担っているのです。
インサイドセールスとテレアポの違いは、以下の記事で詳しく解説しています。役割や目的の違いについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をお役立てください。
▼インサイドセールスとテレアポの違いとは?運用ポイントも解説
https://sales.en-sx.com/column/difference-between-inside-sales-and-telephone-appointment
インサイドセールスの担当者に必要なスキル10選
ここからは、インサイドセールスの担当者に必要なスキルを10個解説します。インサイドセールスの担当者を採用したり、育成したりする際の目安としてお役立てください。
ヒアリングスキル
インサイドセールスでは、見込み顧客の抱えている課題や悩みをヒアリングするスキルが求められます。見込み顧客の抱えている課題や悩みを聞き出し、解決策となる情報や自社のサービスを、適切なタイミングで提案する力が必要だからです。
また、見込み顧客は基本的に、電話に長い時間をとられるのを敬遠する傾向があります。そのため顧客の情報を短時間で聞き出し、効果的なアプローチ方法を模索していくスキルが欠かせません。
情報収集力
インサイドセールスの担当者には、情報収集スキルも必要です。下記のように、さまざまな手段で自社や顧客に関する情報を集めて、営業活動に活かしましょう。
・定期的なヒアリングで顧客の情報を引き出す
・自社が蓄積した過去の情報から、顧客企業の情報を仕入れる
・インターネットなどを通して、自社や顧客が属する業界の最新情報をチェックする
常に新しい情報を収集し、営業に活かす姿勢があると、顧客へ効果的なフォローアップができるようになります。
データ分析力
インサイドセールスの管理者が行うか、担当者が行うかは企業によって異なりますが、収集した情報をデータ化し、分析するスキルも必要です。
一般的にインサイドセールスでは、MA(マーケティング・オートメーション)などの営業支援ツールを使って、営業活動の進捗状況をデータ化します。
ツールを使いこなすITスキルや、データから顧客の見込み度合いを分析・精査し、「どの顧客へ優先的にアプローチすべきか」「どういったアプローチ手段をとるべきか」などの効果的な営業方法を導き出すスキルが求められるといえるでしょう。
トークスキル
インサイドセールスは非対面の営業手法ですが、電話やオンライン会議ツールを使って、見込み顧客と会話します。
見込み顧客と接する際、トーク力やコミュニケーション力が低いと会話が弾まず、相手の情報を聞き出すのが難しくなってしまうでしょう。また、マニュアル通りの営業トークを一方的に話すだけでは、顧客から警戒され、電話に応じてもらえなくなる可能性もあります。
顧客関係を深めるためには、相手の興味関心を惹きつけられる話題を振ったり、時には冗談を交えて雑談したりするなど、会話に工夫が必要です。トークスキルを磨いて顧客との関係を深め、適切なタイミングで営業トークを行なうスキルが求められます。
商品説明・プレゼンテーションスキル
インサイドセールスの目的は、顧客関係を育成し、売り上げにつなげること。そのため、顧客の課題や要望をヒアリングしつつ、適切なタイミングで自社商品を提案していく商品説明力・プレゼンテーション力が求められます。
インサイドセールス担当者の商品説明力・プレゼンテーション力を高めるには、以下の方法がおすすめです。
・エレベーターピッチを習得する
・自社商品や自社サービスへの理解を深める
・トークスクリプト(営業のマニュアル)を充実させる
エレベーターピッチとは、15秒~30秒程度の短い時間でプレゼンする手法のこと。顧客へ電話でアプローチする機会の多いインサイドセールスでは、短時間で商品の要点を伝えるために重要なスキルといえます。
また、トークスクリプトに関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。具体的な作成手順やトーク例も紹介していますので、ぜひお役立てください。
▼インサイドセールスで重要なトークスクリプトとは?成果につながる作成例
https://sales.en-sx.com/column/11
反論防止スキル
商品説明やプレゼンの最中に顧客から反論が出ると、説明時間が長くなってしまいます。受注の可能性が低くなる恐れもあるので、説明中にどのような反論が出そうかをあらかじめ予想・シミュレーションし、反論防止できる戦略的なトークを展開する必要があります。
トークスクリプトのなかに、反論を防止できるような内容を組み込んでおくのもおすすめです。顧客からの反論をなるべく防いで、説得力のあるプレゼンを行なえるようにしましょう。
信頼関係を構築する力
インサイドセールスは、見込み顧客へ複数回アプローチを重ね、信頼関係を構築して商談の機会を獲得します。信頼できない企業と商談する顧客はまずいないので、いかに信頼関係を構築できるかが、成功のカギとなります。
顧客接点をつくるタイミングや量、話すときのトーンやリアクションなど、多くの物事へ気を配り、信頼できる企業だと感じてもらえるよう工夫するスキルが不可欠です。
時間管理スキル
インサイドセールスの担当者には、時間管理スキルも欠かせません。多岐にわたるタスクに優先順位をつけて効率良くこなし、限られた時間のなかで営業成果へ繋げなくてはならないためです。
また顧客によっては、電話やオンラインミーティングができる時間帯に制限があったり、「○時までに話を聞かせてほしい」などの要望があったりする場合も。時間にルーズな対応をすると、クレームにつながる可能性があるので注意しましょう。
協調性・チームワーク力
インサイドセールスはリモートで行なう営業方法なので、個人プレーだと思われがちですが、実は協調性やチームワーク力も必要なポジションです。
インサイドセールスには、「マーケティング部門から引き継いだ見込み顧客へアプローチをかける」「商談機会を獲得した顧客をフィールドセールスへ引き継ぐ」など、他部門と連携する場面があります。
また、インサイドセールスの担当者同士で、情報を共有する機会もあるでしょう。他部署とスムーズに連携したり、チーム内で円滑に情報共有したりするためには、協調性やチームワーク力を身につける必要があるのです。
忍耐力
インサイドセールスは、営業成果が出るまでに時間のかかるケースが多いものです。難易度の高い案件では、商談のアポイントを獲得するまでに半年~1年程度の時間を要する場合もあります。
加えて、見込み顧客から冷たい対応をされるケースも多いため、忍耐力のある人材でなければ務まりません。どのような局面であっても、粘り強く取り組める力が必要なポジションなのです。
上記のほか、インサイドセールスに向いている人の特徴を知りたい場合は、こちらの記事が参考になります。向いていない人の特徴も紹介していますので、ぜひご覧ください。
▼インサイドセールスに向いている人・向いていない人の特徴5選
https://sales.en-sx.com/column/people-suitable-for-inside-sales
インサイドセールスの管理者に必要なスキル5選
インサイドセールスの管理者は、インサイドセールスマネージャーとも呼ばれます。組織の人材育成や、業務管理などを行なう重要な役職です。ここからは、インサイドセールスの管理者に必要なスキルを5つ解説します。
マネジメントスキル
インサイドセールスの管理者は、主に以下のような役割を担います。
・チームメンバーの育成・教育を行なう
・チームメンバーの業務進捗を管理し、的確な指示を出す
・自身の仕事のスケジュール管理や事務処理などを行なう
部下やチームメンバーの様子を見つつ、自分の仕事もきっちりとこなす必要があるため、高いマネジメントスキルが求められるポジションといえるでしょう。
コミュニケーションスキル
インサイドセールスの管理者にも、担当者と同様に、コミュニケーションスキルが求められます。営業組織を束ねるため、部下やチームメンバーと積極的に関わる必要があるからです。
・定期的に部下と面談し、悩みや課題をヒアリングする
・ヒアリングした悩みに対して適切にアドバイスする
・チームメンバーを励ましたり労わったりしてモチベーションを保つ
管理者は、上記のような役割をスムーズに行わなくてはなりません。普段から話しやすい雰囲気づくりを心がけ、コミュニケーションを図りましょう。
リーダーシップ
インサイドセールスの管理者には、目標達成に向かってチームメンバーを引っ張っていくリーダーシップが求められます。
単に部下の悩みを聞いて優しくアドバイスするだけでなく、課題解決のため時には厳しい意見を伝えたり、間違いを正したりする指導力も不可欠です。また、チーム内の雰囲気を良くしてモチベーションを向上させる牽引力や、統率力も身につける必要があります。
決断力
インサイドセールスの管理者は、組織のリーダーとして、物事を決断する機会が多くあります。「間違えたらどうしよう…」と判断に迷うこともあると思いますが、営業活動を鈍化させないためにも、早めに決断する力が求められます。
もし判断を誤ったとしても、あとから巻き返せる可能性もあるので、勇気をもって早めに決断しましょう。間違いは経験値として蓄積し、ノウハウとして組織へ還元することが大切です。
フィードバックスキル
インサイドセールスの管理者は、部下やチームメンバーの業務へ定期的にフィードバックを行ないます。
メンバーのモチベーションを保ちつつ、業務改善につながる適切なフィードバックをするスキルが必要です。チームメンバーの行動や業績に対して、課題点・改善方法を客観的に伝えられるようにしましょう。
インサイドセールスでスキルを活かして商談獲得するコツ
前述したスキルを活かして、インサイドセールスで商談獲得するコツを3つ紹介します。
見込み顧客のニーズを引き出す
ヒアリングスキルやトークスキル、信頼関係構築スキルを活かして、見込み顧客のニーズを引き出しましょう。
顧客が抱えている課題や悩みをヒアリングしてニーズを引き出し、それらを解決できる自社商品の提案へつなげられれば、商談機会を獲得できる可能性が高くなります。
顧客の顕在的なニーズだけでなく、潜在的なニーズまで引き出せれば、関連性のある複数の商品を成約できるかもしれません。顧客のニーズは、できるだけ多く具体的に聞き出しましょう。
営業ターゲットを絞り込む
インサイドセールスで成果を上げるには、情報収集スキルやデータ分析スキルを活かし、営業ターゲットを絞り込むことも重要です。数ある顧客リストのなかから、見込み度合いの高い営業ターゲットを絞り込み、優先的にアプローチをかけましょう。
顧客状況を分析し、自社商品を導入するメリットとニーズが合致する顧客へ優先的にアプローチをかければ、効率よく商談機会を獲得できる可能性が高くなります。
仮説と検証を繰り返し、PDCAサイクルを回す
インサイドセールスで営業成果を上げるためには、ヒアリングスキルやトークスキルを駆使して顧客へ複数回アプローチをかけ、仮説と検証を繰り返す必要があります。
・どのようなアプローチ方法が有効なのか
・どの顧客に対し、いつアプローチをかけるべきなのか
・どの商品をどうやってプレゼンすれば興味関心を惹けるのか
上記のように、さまざまな角度から仮説を立ててアプローチ方法を模索し、効果測定を繰り返します。PDCAサイクルを回していくうちに、効果的な営業パターンが見えてくるでしょう。
インサイドセールスを立ち上げるときのポイント
インサイドセールスは、非対面で効率的に営業活動を進められる手法ですが、ただやみくもに組織を立ち上げても、成果につながらない可能性があります。インサイドセールスの組織を立ち上げるときは、以下のポイントを押さえておきましょう。
・自社の営業活動における目標と課題点を明確化する
・マーケティング部門などの他部門と連携できる体制を整える
・インサイドセールスに適した人材を確保する
・トークスクリプト・営業マニュアルを作成する
インサイドセールスの組織を構築するポイントについては、以下の記事で詳しく解説しています。必要なツールも紹介していますので、あわせてご覧ください。
▼インサイドセールスに適した組織を構築するためのポイントを紹介
https://sales.en-sx.com/column/4
まとめ
インサイドセールス担当者と、インサイドセールスの管理者に必要なスキルについて解説しました。
インサイドセールスで成果を出すには、多くのスキルが必要です。とはいえ、最初からすべてのスキルが備わった人材を確保するのは難しいもの。足りないスキルは業務をこなしていくなかで、徐々に育成するとよいでしょう。
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