インサイドセールスに向いている人・向いていない人の特徴5選
インサイドセールスは、電話やメール、ウェブ会議ツールなどのオンラインツールを使って行なう営業のこと。IT技術の普及や、新型コロナウイルス感染症の流行などにより、世の中へ急速に広まっている営業手法です。
インサイドセールスは、適した人材の特徴が従来の対面型営業とは少し異なります。本記事では、インサイドセールスに向いている人・向いていない人の特徴5選を解説します。
インサイドセールスに向いている人を採用するコツや、採用以外でインサイドセールスを実現する方法もご説明しますので、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.インサイドセールスとは
- 1.1.SDR(インバウンドセールス)
- 1.2.BDR(アウトバウンドセールス)
- 2.インサイドセールスに向いている人の特徴5選
- 2.1.コミュニケーション能力が高い
- 2.2.人の話を聞くのが好きで親身になれる
- 2.3.チャレンジ精神があり粘り強い
- 2.4.タスクの処理スピードが早い
- 2.5.事実をしっかりと報告できる
- 3.インサイドセールスに向いていない人の特徴5選
- 3.1.コミュニケーション能力が低い
- 3.2.他者に関心がなく親身になれない
- 3.3.失敗経験が少なく仕事に対して受け身
- 3.4.完璧主義でプライドが高い
- 3.5.フィードバックを受けるのが苦手
- 4.インサイドセールスに向いている人を採用するには?
- 5.まとめ
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは電話・メール・ウェブ会議ツールなど、オンラインでコミュニケーションがとれるツールを活用し、非対面で行なう営業のことです。
従来は担当者が顧客を直接訪問して営業する、対面型営業が一般的でした。しかし近年、IT技術の普及や新型コロナウイルス感染症の流行などにより、オンライン上で効率的に営業活動できるインサイドセールスに注目が集まっています。
インサイドセールスの特徴や導入メリットについて、より詳しく知りたい方は、以下の記事をあわせてご覧ください。
▼インサイドセールスの特徴とは?導入メリットを知り営業効率を最大化!
https://sales.en-sx.com/column/6
SDR(インバウンドセールス)
インサイドセールスには、大きく分けてSDR・BDRと呼ばれる2種類の役割があります。SDRは「インバウンドセールス・反響型営業・PULL型営業」とも呼ばれ、マーケティング部門から引き継いだ見込み顧客へ適切なアプローチをかける役割です。
商品・サービスへの問い合わせを行なうなど、何かしらのアクションを起こした見込み顧客へアプローチする役割なので、業務のマニュアル化やトークスクリプトの設定が比較的容易です。そのため、インサイドセールスの経験が浅い人材でも活躍しやすい傾向があります。
BDR(アウトバウンドセールス)
BDRは「アウトバウンドセールス・新規開拓型営業・PUSH型営業」とも呼ばれ、新しい顧客を開拓し、戦略的にアプローチしていく役割です。
これまで接点のなかった企業・個人などをターゲットとして営業し、新たなニーズを掘り起こしたり、長期的な信頼関係を築いたりして、課題解決のために必要な商品・サービスを提案します。
BDRは新規顧客の開拓および、顧客への戦略的なアプローチを行なうので、高度な営業スキルが必要です。商談のセッティングだけでなく、成約までを一貫して担当するケースもあります。
インサイドセールスに向いている人の特徴5選
ここからは、インサイドセールスに向いている人の特徴を5つ紹介します。採用選考で適性のある人材を確保するため、向いている人の性格・行動特性を押さえておきましょう。
コミュニケーション能力が高い
インサイドセールスは、非対面で行なう営業スタイルですが、コミュニケーション能力は必須です。むしろ電話やメールなど、お互いの顔が見えない方法で営業する機会が多いからこそ、高度なコミュニケーションスキルが必要となります。
顧客とやり取りするなかで、潜在的なニーズを的確に聞き出したり、長期的な信頼関係を築いたりする能力が求められます。相手の話をうかがうだけでなく、商品やサービスのアピールポイントを、適切なタイミングで簡潔に伝えられる話術・文章力も必要です。
また、インサイドセールスは営業部門で情報を共有し、チームとして高い実績を出すことが求められるポジションでもあります。そのため、協調性を兼ね備えている人材が活躍しやすいでしょう。
人の話を聞くのが好きで親身になれる
人の話を聞くのが好きで、相手の悩みに対して親身に寄り添えるタイプも、インサイドセールスに適しています。インサイドセールスが、顧客のニーズを引き出し、課題解決に向けて適切な提案をする役割だからです。
営業は一方的に自社の商品・サービスをアピールするだけでは成功しません。「課題解決の役に立つ」「困っていることを解消できる」など、顧客にとって価値のある提案ができなければ、成約には至らないでしょう。
傾聴スキルや共感力が備わっており、話を親身に聞いたうえで、顧客の課題を自分事として考えられる人材が必要です。傾聴の姿勢があり親身になれる人材は、顧客の目線に立って優れた提案ができるでしょう。
チャレンジ精神があり粘り強い
インサイドセールスは、SDR・BDRともに商談機会を獲得するまで長期間かかるケースが多いものです。場合によっては、急に顧客と連絡が取れなくなったり、営業を断られてしまったりするケースもあります。
新しい顧客を開拓するときなど、アプローチをかけるのに勇気が必要なシーンもあるでしょう。どんな局面であっても、チャレンジ精神があり、前向きに粘り強く取り組める人が、業務に向いているといえます。
タスクの処理スピードが早い
インサイドセールスの担当業務は、顧客へ電話することだけではありません。顧客へのアプローチを日々行ないながら、以下のようなタスク処理をテキパキと進める必要があります。
・顧客リスト作成
・メールの文面作成
・メルマガの配信
・営業活動の進捗や履歴を入力
・そのほか営業支援ツールへの情報入力
PC操作に抵抗がなく、タスク処理が早い人材を採用した方が、より効率的に顧客へのアプローチを増やせるでしょう。
事実をしっかりと報告できる
インサイドセールスを担当する人には、情報を正確に報告・共有できる能力が求められます。感情的・感覚的な報告をするのではなく、事実ベースで「起こっていること/起こったことを正しく報告できる」人材を採用しましょう。
アプローチ戦略を適切に立案するには、見込み顧客の正確な情報が欠かせません。また、クレームが発生した場合など、緊急度の高いシーンでは、事実をもとに的確な対応をスピーディーに行なう必要があります。
成功も失敗もありのまま共有できれば、チーム全体の業務改善にもつながるでしょう。インサイドセールスは営業力だけでなく、事実をありのまましっかりと報告できる誠実性や、素直さも必要なポジションなのです。
インサイドセールスに向いていない人の特徴5選
続いて、インサイドセールスに向いていない人の特徴を5つ紹介します。選考で適性のない人材をきちんと見極められるように、チェックしておきましょう。
コミュニケーション能力が低い
前述したように、インサイドセールスはコミュニケーション能力が必須となる仕事です。コミュニケーション能力が低く、ヒアリングや会話が苦手な人は、顧客のニーズをきちんと引き出すのが難しいでしょう。
また、提案すべき商品・サービスの内容をわかりやすく相手に説明できず、営業活動が難航する可能性もあります。相手の話をよく聞きつつ、自分の伝えたいことも適切に伝えられる人材が必要です。
他者に関心がなく親身になれない
他者への興味関心が薄く、親身になれない人も、インサイドセールスには向いていません。インサイドセールスを成功させるには、顧客それぞれの課題やお困り事に対する理解を深め、解決に役立つ提案を行なっていく必要があるからです。
普段から他者への興味関心が薄い人は、ビジネスシーンでも他者へ親身になるのが難しい傾向があります。顧客の課題や悩みを正しく理解し、解決に向けて長期的に寄り添える人材を配置しましょう。
失敗経験が少なく仕事に対して受け身
インサイドセールスには、トライアンドエラーの精神をもつ人が適しています。より多くの見込み顧客を育成し、商談や契約につなげるため、さまざまなアプローチ方法を考えて試行錯誤する必要があるからです。
「失敗経験が少ないため、失敗するとすぐやる気を失ってしまう」「指示されたことしかやりたくない」といった受け身の姿勢で、インサイドセールスを成功させるのは難しいでしょう。
ポジティブ思考で積極性があり、挑戦と分析、改善を繰り返しながらPDCAサイクルを回していける人材が適任です。
完璧主義でプライドが高い
インサイドセールスの現場では、1つひとつの業務にスピード感と柔軟性のある対応が求められます。また、インサイドセールスは日本での歴史が浅いため、「100%正解のやり方」が誰にもわかりません。
そういった環境のなかでは、前向きに試行錯誤を繰り返し、失敗してもめげずに業務を遂行できる人材が必要です。完璧主義でプライドが高い人は、失敗を恐れて消極的になったり、完璧を求めるあまり対応が遅れたりする可能性があるため、適任とはいえません。
「完璧な対応をしたい」と思うこと自体は悪いことではありませんが、スピード感・柔軟性・積極性が求められるインサイドセールスには、あまり向いていないでしょう。
フィードバックを受けるのが苦手
インサイドセールスは、営業部門としてチームで高い成果を上げることが求められる仕事です。上司や同僚からフィードバックを受ける機会が多いため、助言・指摘されるのが苦手な人も、インサイドセールスには不向きといえます。
また、営業に携わっていると、顧客から「もっとこうしてほしかった」と要望を受けることもあるでしょう。自分の至らなかった部分を素直に受け止め、改善していける柔軟性と前向きさが必要です。
インサイドセールスに向いている人を採用するには?
インサイドセールスに向いている人を採用するコツについて解説します。インサイドセールスに向いている人を確保するためには、「経験者からの応募を集める」「選考過程で応募者の適性を見極める」という視点をもつことが大切です。
インサイドセールスの経験者を募集する
インサイドセールスの求人を出すときは、業務経験者からの応募を集められるよう工夫しましょう。業務経験者かつ同職種で新しい職場を探している人材は、インサイドセールスへの適性が高いはずです。
自社で採用することができれば、過去の業務経験や学んだ知識を活かして活躍してくれるでしょう。
インサイドセールス経験者を採用したいときは、求人に「経験者優遇」などの文言を入れるだけでなく、以下のように「求める人材の特徴」も記載するのがおすすめです。
求める人材の記載例 |
・インサイドセールスの経験者優遇 |
インサイドセールスの求人の出し方については、以下の記事で解説しています。求人作成のポイントをより詳しく知りたい方は、ぜひこちらもご覧ください。
▼インサイドセールスの求人の出し方|募集すべき職種やポイントを解説
https://sales.en-sx.com/column/inside-sales-recruiting
適性検査や面接でコミュニケーション能力を見極める
インサイドセールスに向いている人を採用するには、採用選考で応募者の適性を見極めることが重要です。選考過程に適性検査を取り入れたり、面接でコミュニケーション能力を図る質問を実施したりして、応募者の職務適性を見極めましょう。
またインサイドセールスは、オンラインで顧客とコミュニケーションをとるので、採用面接もオンラインツールを使って実施するのがおすすめです。オンライン上で面接官と問題なくやり取りできる人材であれば、実務もスムーズに行なえる可能性が高いでしょう。
PCスキル・処理能力の高さをテストする
インサイドセールスは、MA(マーケティング・オートメーション)やSFA(セールス・フォース・オートメーション)などの営業支援ツールを駆使して、営業活動を行ないます。顧客リストへの情報入力など、事務的な処理をこなす機会も多いため、一定以上のPCスキルが必要です。
「PCを使った経験がない」「オンラインツールの操作に抵抗がある」という人には向いていない職業なので、選考過程で応募者のPCスキルと処理能力の高さを見極めましょう。
・履歴書などの応募書類をデータ形式で送付してもらう
・選考時に簡単なPC操作テストを行なう
・面接をZoomなどのオンラインツールで実施する
上記のように、選考過程でPC操作が必要となる状況をつくり、応募者のスキルを見極めるとよいでしょう。また、選考中にメールをやり取りする場合、「返信の早さ・返答の的確さ」などもチェックするのがおすすめです。
まとめ
改めてインサイドセールスに向いている人の特徴をおさらいしましょう。
・コミュニケーション能力が高い
・人の話を聞くのが好きで親身になれる
・チャレンジ精神があり粘り強い
・タスクの処理スピードが早い
・事実をしっかりと報告できる
上記の特徴がある人材を採用するには、「求人に『求める人物像』を具体的に記載する」「適性検査や面接でコミュニケーション能力を見極める」「選考時にPCスキルをテストする」などの工夫が必要です。
ただし、近年は電話に抵抗感を持つ若者が増えており、インサイドセールスの採用は年々難しくなっています。インサイドセールスの採用でお悩みの方は、「インサイドセールス業務を外部に依頼する」という選択肢をご検討ください。
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