catch-img

BDRとSDRの違いとは|定義・KPI・立ち上げ判断・大手開拓の手順・弊社支援事例を解説

「インサイドセールスにSDRとBDRがあると聞いたが、自社はどちらから始めるべきか分からない」「BDRを立ち上げたいが、大手企業への具体的なアプローチ方法が分からない」。こうした悩みを持つ営業・マーケ担当者は多いです。

SDR(Sales Development Representative)とBDR(Business Development Representative)はどちらもインサイドセールスの役割ですが、アプローチの起点・ターゲット・KPI・必要なスキルが根本的に異なります。

この記事では、SDRとBDRの定義・5軸での違い・どちらを先に立ち上げるかの判断基準・それぞれで成果を出すための実践ポイント・弊社の支援事例まで体系的に解説します。

▼SDR・BDR体制の構築から伴走支援まで、弊社の支援内容をまとめた資料です。


目次[非表示]

  1. 1.SDRとBDRとは何か(基本定義)
    1. 1.1.SDR(反響型インサイドセールス)の定義と役割
    2. 1.2.BDR(新規開拓型インサイドセールス)の定義と役割
  2. 2.SDRとBDRの違いを5軸で比較する
  3. 3.SDRとBDRどちらを先に立ち上げるべきか
  4. 4.SDRで成果を出すための実践ポイント
    1. 4.1.反応速度が商談化率を3倍変える
    2. 4.2.ハウスリストの優先順位設計とナーチャリング
    3. 4.3.SDRの主なKPIと管理方法
  5. 5.BDRで成果を出すための実践ポイント
    1. 5.1.大手開拓は「単純架電」では通用しない
    2. 5.2.BDRの主なKPIと時間軸
    3. 5.3.弊社でのSDR・BDR支援実績
    4. 5.4.SDR支援事例:転換率が内製比を超え、体制も最適化
    5. 5.5.BDR支援事例:決裁者商談獲得数が2.4倍(月9件→22件)
  6. 6.まとめ
    1. 6.1.「SDR/BDR導入」だけで終わらせない、成果に繋がる仕組みづくり

SDRとBDRとは何か(基本定義)

SDR(反響型インサイドセールス)の定義と役割

SDR(Sales Development Representative)とは、マーケティングが獲得したインバウンドリードに対して素早くアプローチし、商談化・SQL化を担う「反響型インサイドセールス」です。

問い合わせ・資料請求・セミナー参加・ホワイトペーパーDLなどのアクションをとったリードに対して、タイミングよくフォローし、検討フェーズを確認してフィールドセールスに引き渡します。リードの温度感を育てながら商談化まで導く「ナーチャリング」も、SDRの重要な業務です。

SDRの特徴は「インバウンドリードがある状態」を前提にしている点です。マーケティングが獲得したリードをいかに商談に転換するか、「転換率の最大化」が最大のミッションです。

BDR(新規開拓型インサイドセールス)の定義と役割

BDR(Business Development Representative)とは、自社がターゲット設定した企業に対して能動的にアプローチし、新規の商談機会を創出する「新規開拓型インサイドセールス」です。

まだ自社を認知していない企業・まだ問い合わせしてきていない潜在顧客層をターゲットにするため、ターゲットリストの作成・キーマンのリサーチ・シナリオ設計から始まります。大手・エンタープライズ企業をターゲットにすることが多く、ABM(アカウントベースドマーケティング)と連動させることで成果が高まります。

BDRは「今すぐ商談になる」わけではなく、関係構築・認知の醸成から始まる中長期の活動です。SDRとは根本的に時間軸と必要スキルが異なります。

SDRとBDRの違いを5軸で比較する

<監修コメント>

BDRとSDRの違いを正しく理解して役割を明確に分けることは、インサイドセールス組織の効率化と成果の最大化に直結します。SDRは主にインバウンドリードへの対応を担当し、問い合わせ対応や資料請求後のフォロー、ナーチャリングを通じて商談化を目指すのが主な業務です。一方、BDRはアウトバウンド主体で、リストからターゲットを抽出し、仮説提案型のアプローチによって新たなニーズを掘り起こす役割を担います。業務の起点が“反応を受けるか” “新規を仕掛けるか”の違いであり、必要なスキルも異なります。SDRにはヒアリング力や検討フェーズの見極め力が求められるのに対し、BDRには業界知識と課題仮説構築力、そして粘り強い提案力が欠かせません。このように役割を曖昧にせず、担当者のスキルや適性に応じて役割分担を明確にすることで、営業成果の再現性と効率性が大きく向上します。組織内でBDRとSDRの目的と連携方法を共通言語化しておくことが、成功の第一歩となります。

SDRとBDRは「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが自社の課題に合っているか」で選ぶものです。以下の5軸で整理すると、両者の違いが明確になります。

比較軸

SDR(反響型)

BDR(新規開拓型)

アプローチの起点

顧客からの問い合わせ・資料請求など既存リードへの対応

自社が設定したターゲット企業への能動的アプローチ

主なターゲット

インバウンドリード(ホット・ウォーム・コールド全般)

特定の企業・役職・部門(大手・エンタープライズが多い)

主なKPI

コンタクト率・転換率・SQL化率・商談化率

キーマン接触数・初回商談獲得数・アカウント進捗率

必要なスキル

反応速度・ナーチャリング設計・スクリプト運用力

ターゲットリサーチ力・ABM設計力・長期関係構築力

成果が出る時間軸

比較的短期(1〜3ヶ月でデータが蓄積)

中長期(3〜6ヶ月以上を前提に設計)

適した商材フェーズ

インバウンドリードがある・SMB〜ミッドマーケット中心

インバウンドが少ない・大手開拓を強化したい

最も重要な違いは「アプローチの起点」です。SDRは顧客がアクションを起こして初めて動くのに対し、BDRは自社が主導してターゲットに接触します。この違いが、求められるスキル・KPI・時間軸のすべてに連鎖しています。

どちらの役割もフィールドセールスに「成約確度の高い商談」を渡すことが目的ですが、「インバウンドリードを育てるか、アウトバウンドで開拓するか」という手段の違いがあります。

SDRとBDRどちらを先に立ち上げるべきか

<監修コメント>

BDR・SDR体制を導入する際には、「業務範囲の明確化」と「連携プロセスの設計」が欠かせません。ありがちな失敗として、役割分担が曖昧なままスタートしてしまい、SDRとBDRの担当が互いの業務を押し付け合ってしまうパターンが見受けられます。これを避けるには、リードの発生源別(インバウンド/アウトバウンド)に明確な対応責任を定め、トーク設計・スコアリング基準・引き継ぎ条件を文書化しておく必要があります。また、両者の活動が分断しすぎると、顧客情報が点在し、商談への接続精度が下がるという課題も生まれます。そのため、月次のレビュー会議やSFA上でのコメント共有など、ナレッジ連携の仕組みを構築することが求められます。さらに、評価制度においても“件数主義”に偏ることなく、顧客満足や商談の質なども評価指標に加えることで、健全な競争と協業が育まれます。体制を導入するだけでなく、組織としてその価値を最大限に引き出す運用が重要です。

SDRとBDRを同時に立ち上げようとすると、リソースが分散して両方の成果が中途半端になりやすいです。どちらを先に立ち上げるかは、自社の現状に応じて判断してください。

判断軸

SDRを先に立ち上げる

BDRを先に立ち上げる

インバウンドリードの状況

月50件以上のリードがあり、対応しきれていない

月50件未満・インバウンドがほぼない

ターゲット企業規模

中小〜ミッドマーケット(SMB)が主要顧客

大手・エンタープライズへの開拓が優先課題

営業組織のフェーズ

インバウンドが増えてきたが商談化できていない段階

新規市場・大型案件の開拓が事業成長に不可欠な段階

コスト・スキル要件

運用が標準化しやすく経験が浅い人材でも早期成果が出やすい

高度なリサーチ力・長期の粘り強さが必要

並走のタイミング

SDRが安定したらBDRを追加して新規開拓を強化

BDRでエンタープライズを開拓しながらSMBはインバウンドで対応

判断の最大の基準は「インバウンドリードが一定数あるかどうか」です。月50件以上のリードを対応しきれていない状態であれば、まずSDRを整備してリードの転換率を上げることが最優先です。インバウンドがそもそも少ない、または大手開拓が急務であればBDRから始める判断になります。

「どちらかを先に立ち上げて成果を確認してからもう一方を追加する」という順序が、コストとリスクを最小化する現実的なアプローチです。SDRが安定したらBDRを追加してエンタープライズ開拓を強化する、という段階設計が多くの企業で有効です。

👉アウトバウンド営業の設計・BDR体制構築・インテントデータ活用まで、弊社の支援内容をまとめた資料です。

サービス概要資料『エンSXセールス』|資料ダウンロードはこちら

SDRで成果を出すための実践ポイント

反応速度が商談化率を3倍変える

SDRで最初に取り組むべきは「反応速度の仕組み化」です。弊社の検証データでは、問い合わせへの反応が90秒以内ではコンタクト率59.18%に達しますが、3分以降では20.51%まで低下します。同じリードでも反応タイミングだけでコンタクト率が約3倍変わります。

「問い合わせが来たらすぐコール」を習慣ではなく仕組みとして設計することが重要です。通知設定・当番制・自動返信メールの組み合わせで「90秒以内対応」を担保できる体制を整えましょう。特にホットリード(問い合わせ・商談依頼)への対応遅延は、競合に先手を打たれる最大のリスクです。

ハウスリストの優先順位設計とナーチャリング

インバウンドリードだけでなく、過去に接触があったハウスリストをいかに活かすかもSDRの重要な役割です。「どのリードを今優先すべきか」の判断を担当者の感覚に頼ると、優良リードを見逃すリスクがあります。

弊社が支援した企業では、チャネル別・施策別でのニーズ含有率と転換率を計測し、データに基づいたセグメント優先順位の設計を行うことで、潜在層を含む全体での転換率を内製比で上回る成果を実現しました。週次でデータを確認しながらスクリプト・シナリオを改善するPDCAが、転換率向上の鍵です。

SDRの主なKPIと管理方法

SDRのKPIは「量(架電数・接触数)」と「質(転換率・商談化率)」の両面で設計します。量だけを追うと担当者が疲弊し、質だけを追うと行動量が落ちます。

以下の表を参考に、週次で計測して改善サイクルを回してください。

KPI項目

内容

目安・ポイント

コンタクト率

架電数に対してキーマンにつながった割合

業界平均10〜20%。反応速度で大きく変わる

転換率(SQL化率)

インバウンドリードがSQLに転換した割合

チャネル別・施策別に計測してボトルネックを特定

商談化率

コンタクトから商談アポを獲得した割合

SDRは5〜15%が目安。スクリプト改善で向上

ニーズ含有率

接触したリードのうち自社商材へのニーズがあった割合

ターゲット精度の指標。低い場合はMQL基準を見直す

特に「ニーズ含有率」はMQL基準の妥当性を評価する指標です。接触してみると「全くニーズがない」リードが多い場合は、マーケとのMQL定義を見直すシグナルです。

BDRで成果を出すための実践ポイント

大手開拓は「単純架電」では通用しない

エンタープライズ企業を対象としたBDRでは、「リストに電話をかける」という単純なアプローチは通用しません。大手企業では受付突破が難しく、担当者に繋がっても「担当外」と断られるケースが大半です。弊社の支援では、以下の3ステップを組み合わせることで大手企業の決裁者へのアクセス精度を大幅に高めています。

  • ステップ1:キーマンリサーチ 企業HP・IR情報・ニュース記事・人事異動情報などを活用して、ターゲット企業の部門・役職・担当者名・直通連絡先を特定する
  • ステップ2:パーソナライズされたレター送付 大量送付の印刷レターではなく、キーマンの役職・課題感に合わせて1通1通内容を変えた手書きまたは高品質なレターを作成・送付する。書面でのアプローチは電話よりも「誠実さ」が伝わりやすい
  • ステップ3:担当直通番号へのコール レター送付後に「先日お手紙を差し上げた●●です」というレターをフックにしたコールを実施する。受付を経由せず担当者直通にアクセスすることで接触率が大幅に向上する

弊社がバックオフィスSaaS企業のBDR支援で実践したこのスキームでは、4ヶ月で決裁者商談獲得数が2.4倍(月9件→22件)に増加しました。再現性のある大手開拓の仕組みを同時に構築できた点も大きな成果です。

BDRの主なKPIと時間軸

BDRはSDRよりも成果が出るまでに時間がかかります。「1〜2ヶ月で商談が取れない」という理由でやめてしまうケースが多いですが、BDRは3〜6ヶ月を見越した中長期のKPI設計が重要です。

以下の表を参考に、フェーズごとのKPIを設計してください。

KPI項目

内容

目安・ポイント

キーマン接触数

ターゲット企業の決裁者・担当者に接触できた件数

大手企業は受付突破が難しいため、接触数自体を月次で管理

初回商談獲得数

ターゲット企業との初回商談アポを獲得した件数

BDRは商談化率が3〜10%が目安。接触数と組み合わせて評価

アカウント進捗率

担当アカウントのうち関係が前進したアカウントの割合

商談化前の関係構築フェーズでも評価できる中間指標

受注貢献金額

BDR起点の案件が受注した金額

中長期で評価する最終指標。半期・年次単位で計測

BDRの評価では「商談化率」だけを見ると担当者が短期成果に走り、関係構築が疎かになります。「キーマン接触数」「アカウント進捗率」という中間指標を週次・月次で評価し、受注貢献金額は半期・年次で評価する複眼的なKPI設計が有効です。

弊社でのSDR・BDR支援実績

SDRとBDRそれぞれで弊社が支援した事例を紹介します。どちらも「データに基づく設計」と「週次PDCAによる継続改善」が成果の鍵になっています。

項目

SDR支援事例(AIソリューション企業)

BDR支援事例(バックオフィスSaaS企業)

課題

顕在リード対応で手一杯・潜在層へのカバレッジが低い

インバウンドのみで大手企業の出現率が低い・決裁者開拓のノウハウなし

支援内容

施策単位のニーズ分析・転換率検証・ハウスリスト優先順位設計

キーマンリサーチ・手書きレター作成・決裁者直通コール

成果

内製比で高い転換率を実現。4ヶ月で正社員4名→1名+弊社体制に変更

決裁者商談獲得数2.4倍(月9件→22件)を4ヶ月で達成

SDR支援事例:転換率が内製比を超え、体制も最適化

AIソリューション企業のSDR支援事例です。SDR発足から1年足らずで、顕在リードの対応が手一杯になりつつも潜在層へのカバレッジが低い状態でした。

弊社は、商材・現行SDRオペレーション・BANT条件をインプットし、SFAの項目・入力ルールを整備しながらチャネルごと・施策単位でのニーズ含有率と転換率を検証・分析しました。ハウスリスト内の優先順位設計とナーチャリング設計も並行して実施した結果、潜在層を含む全体でも内製比で高い転換率を達成しました。取り組み4ヶ月時点で正社員4名体制から1名+弊社体制へ変更し、人件費効率も改善しています。

BDR支援事例:決裁者商談獲得数が2.4倍(月9件→22件)

バックオフィス系SaaS企業のBDR支援事例です。これまでインバウンドのみで推進しており、LTVの高い大手企業の出現率が著しく低い状態でした。従業員2,000名以上の企業・情報システム部門の部長・管掌役員のみを対象とした開拓を目指しましたが、専門人材もノウハウもない状態からのスタートでした。

弊社は現役ライター・リサーチャーも加えたチームを組成し、キーマン情報の人力取得・手書きレター作成・送付・担当直通コールというスキームを構築して仮説検証を繰り返しました。

その結果、取り組み4ヶ月目に決裁者商談獲得数がそれまでの2.4倍(月9件→22件)に増加しました。再現性のある大手開拓スキームを同時に構築できており、弊社サポートなしでも継続できる体制になっています。

まとめ

この記事では、SDRとBDRの定義・違い・立ち上げ判断・実践ポイント・弊社事例まで解説しました。重要なポイントを振り返ります。

  • SDRはインバウンドリードを商談化する「反響型」、BDRはターゲット企業を能動的に開拓する「新規開拓型」
  • 5軸(起点・ターゲット・KPI・スキル・時間軸)で根本的に異なる。どちらが優れているかではなく、自社の課題に合っているかで選ぶ
  • インバウンドリードが月50件以上あるならSDR優先、大手開拓が急務ならBDR優先。両立は段階的に設計する
  • SDRで最初に取り組むべきは反応速度の仕組み化。90秒以内でコンタクト率59.18%、3分以降では20.51%まで低下
  • BDRの大手開拓はキーマンリサーチ→パーソナライズレター→直通コールの3ステップが有効
  • 弊社支援実績:SDRで転換率内製比超え・BDRで決裁者商談2.4倍(月9件→22件)を4ヶ月で達成

SDRとBDRは、どちらも「ただ動かすだけ」では成果が出ません。設計→データ蓄積→週次PDCA→勝ち筋の言語化というサイクルを回すことで、組織に再現性のある営業の型が生まれます。

「SDR/BDR導入」だけで終わらせない、成果に繋がる仕組みづくり


👉 SDR・BDR体制の構築・伴走支援・内製化支援まで、弊社の支援内容をまとめた資料です。IS組織の立ち上げ・改善をご検討の方はぜひご覧ください。


インサイドセールス支援サービス資料(無料DL)

監修:野田
監修:野田
エンSX株式会社 取締役 事業責任者

お役立ち資料


導入事例


記事ランキング