
インテントデータとは? 顧客の行動データをマーケティングに活かす方法
インテントデータとは、ユーザーがWeb上で意図をもって検索・行動したデータのことを指します。インテントデータを取得して分析すると、ユーザーが現在どのような物事に関心を持っているのかがわかります。 インテントデータはセールスやマーケティングにおいて、自社商品と親和性の高い新規顧客を開拓したり、アプローチの優先順位をつけたりするのに有効です。
本記事ではインテントデータを活用するメリットや、具体的な活用方法、活用事例などについて解説します。インテントデータを使って、顧客へ効果的にアプローチしたいとお考えの方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
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目次[非表示]
- 1.インテントデータとは?
- 2.インテントデータがBtoBビジネスで重要視されている理由
- 2.1.インテントデータの種類
- 3.インテントデータを活用するメリット
- 4.インテントデータの活用方法
- 4.1.新規顧客を効率よく開拓する
- 4.2.MAツールと連携させてターゲティングを強化する
- 4.3.リード・スコアリングを改善する
- 4.4.自社を競合他社と差別化する
- 4.5.新商品・新サービスの開発に活かす
- 4.6.顧客状況を管理して解約を防止する
- 5.インテントデータの活用事例
- 6.まとめ
インテントデータとは?
インテントデータとは、ユーザーや顧客が持つ興味・関心、購買の意図などを示す行動データを指します。具体的には、ウェブサイトの閲覧履歴や検索キーワード、メールの開封履歴など、オンライン上の動向によって把握される情報が挙げられます。これらのデータを組み合わせることで、ユーザーが商品やサービスに関心を持ったタイミングを見極めることができます。
インテントデータはファーストパーティデータとサードパーティデータの両面から収集可能です。自社サイトでの行動を追跡するファーストパーティデータは、独自の深い情報を得られる一方、業界や地域などの外部サイトから提供されるサードパーティデータはより大きなスケールで顧客の意図を把握できます。これらを組み合わせて分析することで、マーケティングや営業活動の精度を高められます。
また、インテントデータを活用する際にはAIや自然言語処理(NLP)技術を用い、高度な情報抽出や分析が行われることも増えています。従来のアクセス解析だけでなく、複数チャネルにわたる膨大なデータを統合して傾向を探ることで、分かりづらかったユーザーのニーズや潜在意欲をより正確に捉えることが可能になります。
インテントデータがBtoBビジネスで重要視されている理由
BtoBビジネスにおいては、見込み顧客や既存顧客が実際に何を求めているのかを把握することが非常に重要になります。ここでは、その理由とインテントデータの活用価値について考察します。
BtoBの商材やサービスは、導入を検討する意思決定に複数のステークホルダーが関わるため、相手がどの製品に興味を持っているのかを早期にとらえることが求められます。インテントデータを使えば、検索履歴やコンテンツへのエンゲージメントから導入意向を推測し、担当者や意思決定者が実際に抱える課題や検討段階を理解する助けとなります。
また、BtoBでは長期的な関係構築が重要であり、急激な購買行動の変化は起こりにくい傾向にあります。しかし、インテントデータによって微かなニーズの変化が捉えられれば、まだ商談に至っていない段階でも潤沢な情報をもとに適切な提案が可能になります。こうした積み重ねが、競合他社との差をつける大きなポイントとなるのです。
インテントデータの種類
インテントデータは大きくファーストパーティデータとサードパーティデータに分けられます。ファーストパーティデータは、自社のウェブサイトやアプリケーションでの閲覧・利用履歴、資料ダウンロード履歴、イベント参加履歴など、自社領域で獲得できるデータを指します。顧客行動を直接追跡できるため、より正確なニーズ把握に役立つことが特長です。
一方でサードパーティデータは、外部のプラットフォームやサービスで蓄積されたデータを活用します。多数のウェブメディアを横断して集められた閲覧履歴や検索キーワードなどにより、企業が自社だけでは得られない潜在顧客の興味関心を補完できます。ファーストパーティデータと組み合わせることで、ターゲットの購買意欲や興味領域をより多角的に把握できます。
インテントデータを活用するメリット
インテントデータを活用することで、顧客が商品やサービスに興味を持ち始めた最適なタイミングを正確にとらえられます。これにより、営業チームのアプローチが的外れになるリスクを減らし、成約までのスピードを高めることが期待できます。
さらに、個別の興味関心に応じたきめ細かいコミュニケーションができるのも大きなメリットです。ユーザーの検索意図や閲覧履歴を参考にすることで、パーソナライズされたコンテンツやオファーを提供でき、顧客体験の向上に貢献します。
インテントデータの活用方法
インテントデータを活用する際には、単にデータを収集するだけでなく、その分析結果をどのように使うかも重要です。マーケティングチームと営業チームが共有の指標を持ち、適宜コミュニケーションを取ることで、データを活かした施策を迅速に展開できます。
また、MAツールをはじめとしたマーケティング関連システムとの連携や、顧客管理(CRM)のプロセスを整備することも大切です。各部署が異なるデータを持ち寄るだけでなく、統合した一元的な管理体制を築くことで、組織全体でインテントデータを有効に活用できます。
新規顧客を効率よく開拓する
インテントデータを分析すれば、新たに製品やサービスを必要としている見込み顧客をいち早く発見できます。具体的には、検索回数が増えたキーワードや業界トレンドなどを把握することで、自社のソリューションを求めている企業層を絞り込みやすくなります。
従来は手探りで行われがちだった新規開拓も、データを根拠にして効率よく優先順位をつけられるため、時間とコストを大幅に削減できます。さらに、適切なタイミングでアプローチできることで、問い合わせの質や成約率の向上にもつながります。
MAツールと連携させてターゲティングを強化する
MA(マーケティングオートメーション)ツールでは、見込み顧客の属性や行動に応じてスコアリングを行い、自動化したアプローチを実施できます。ここにインテントデータを組み込むことで、興味を示しているテーマや課題に合わせたコンテンツ配信がより細やかに行えます。
例えば、特定の製品ページを複数回閲覧しているターゲットには、その特徴を深掘りした資料や導入事例を自動的に提供するなど、一人ひとりに最適化したコミュニケーションを実現が可能です。
リード・スコアリングを改善する
リード・スコアリングは、興味度や購買意欲の高いリードを評価するプロセスです。インテントデータを活用すれば、見込み顧客のオンライン行動を細かく把握し、実態に即したスコアを付与できます。
これにより、単なるメール開封や資料ダウンロードの回数だけでは測りづらい「真の購買意欲」を正確に捉えられるようになります。スコアの精度が上がれば、営業チームのリソースをより成約見込みの高いリードに集中させることが可能です。
自社を競合他社と差別化する
市場に類似商品が多い場合、競合にない付加価値をいかに見せられるかが鍵になります。インテントデータの分析結果をもとに、特定のユーザーが抱えている課題や評価基準を把握し、それらに応じた差別化要素を提案することが可能です。
例えば、他社がカバーしていない機能やサポート面を強調することで、顧客からは自社ならではの強みとして認知されやすくなります。このように、インテントデータが企業の独自性を引き立てる武器となるのです。
新商品・新サービスの開発に活かす
ユーザーの興味関心は、既存の商品・サービスに対する評価や改善点だけでなく、新たなニーズを見つける手段としても活用できます。インテントデータを分析し、どのような課題や要望が特に多く検索・言及されているのかを把握することで、次世代の製品開発につなげることができます。
こうしたニーズ主導のアプローチは、競合他社に先んじて問題解決策を打ち出す大きなチャンスとなります。ユーザーの潜在的な悩みを早期に捉えることで、市場をリードする新サービスを展開しやすくなります。
顧客状況を管理して解約を防止する
インテントデータは新規顧客開拓だけでなく、既存顧客の維持にも役立ちます。サービス利用状況やサポートページへのアクセス動向などを追跡し、離脱の可能性を早期に察知することで、適切なフォローアップを行うことができます。
例えば、解約率が高いイベントや問い合わせ傾向がわかれば、先手を打って追加のサポートや製品の使い方を提案できます。結果として、顧客満足度の向上および解約率の低減につながります。
インテントデータの活用事例
インテントデータの活用事例を紹介します。こちらは日本最大級の求人サイト「エン転職」などを運営するエン・ジャパン株式会社が、新事業の「エンSXセールス」でインテントデータを活用し、アポイント率や成約率を向上させた事例です。
「エンSXセールス」では、以下のような営業支援サービスを行なっています。
「エンSXセールス」では、インサイドセールス代行事業などの営業支援を行なうなかで、インテントデータのうちサードパーティデータを積極的に活用しました。
サードパーティデータを活用し、クライアント企業のサービスとニーズが合致しそうな企業を絞り込んでアプローチ。確度の高いアポイントの獲得に多数成功し、商談アポイント獲得率2.5倍アップや商談の成約率2倍アップ 、必要架電数60%削減と様々な実績を残しています。
結果を見ると、インテントデータを活用することで、架電数を減らしながらアポイント獲得率・成約率をともに伸ばしたとわかります。インテントデータは、営業活動の生産性向上に役立つといえるでしょう。
「エンSXセールス」のサービス内容は、こちらのページで詳しくご確認いただけます。成果の高い営業支援サービスにご興味のある方は、ぜひご覧ください。
▼エンSXセールス トップページ
https://sales.en-sx.com/
まとめ
インテントデータの具体的な活用方法や、活用事例などを紹介しました。
インテントデータは新規顧客の開拓や、リード・スコアリングなどに役立つ価値ある情報です。
分析するとユーザーが現在どのような物事に興味関心を持っているのかがわかります。インテントデータを積極的に収集し、自社のマーケティングや営業活動に活かしましょう。
「インテントデータを収集しているものの、分析がうまくいかない」「営業成果がなかなか出ない…」とお悩みの方は、ぜひ『エンSXセールス』にご相談ください。エンSXセールスは、アウトバウンドの戦略構築から実行までをワンストップで伴走支援するサービスです。
アウトバウンドの成果を左右する、企業リスト。エンSXセールスでは、エン・ジャパンが20年間蓄積してきた膨大な顧客リストと、5つの最新ABMツールを活用し、インテントデータをはじめとする、戦略に併せたリスト抽出、ターゲット選定が実現可能です。
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