
テレアポが取れない原因は?「どの関門で落ちているか」を数値で特定して改善する方法
毎日電話をかけているのに、なかなかアポイントが取れない。そうした悩みに対して、よく挙げられるのは「架電数を増やす」「話し方を磨く」といった個人の努力です。
しかし、やみくもに努力しても、どこに問題があるのかがわからなければ成果にはつながりません。この記事では、テレアポのプロセスを関門に分け、どこで落ちているかを数値で特定する方法を解説します。あわせて、関門ごとの改善策を弊社の実データをもとに紹介します。
▼テレアポが取れない人と取れる人の違いを知りたい方はこちら
テレアポでアポが取れない人と取れる人の特徴や、成功させるためのポイントをまとめています。
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テレアポが取れない原因は「関門」で分けて考える
テレアポは、電話をかけてからアポイントをもらうまでに、いくつもの関門を通過する活動です。「アポが取れない」とひとくくりにせず、どの関門で落ちているのかを分けて見ることが改善の出発点になります。
架電プロセスを関門に分解する
弊社が自社のアウトバウンドで、架電300件のデータを段階ごとに分解した結果を紹介します。受付への通電からキーマン接続、利点訴求を経て、日程打診とアポ許諾に至るまでの流れです。
関門 | 件数 | 前の関門からの移行率 |
架電 | 300件 | ― |
受付への通電 | 288件 | 96% |
用件説明 | 267件 | 92% |
キーマン接続 | 160件 | 60% |
利点訴求 | 136件 | 85% |
日程打診 | 38件 | 28% |
アポ許諾 | 3件 | ― |
300件かけてアポイントは3件で、アポ率は1%でした。ただし、どの関門でも同じように落ちているわけではありません。
どの関門で落ちているかで打ち手は変わる
表を見ると、利点訴求から日程打診への移行率が28%と、ほかの関門に比べて極端に低いことがわかります。さらに、キーマンにNGと言われた後に切り返しまで進めた割合も25%にとどまっていました。
このように関門ごとに数値を出すと、改善すべき箇所が2点に絞れます。受付で断られているなら受付突破のトークを、日程打診で落ちているなら打診の仕方を見直します。このように、打ち手を的確に選べるのです。
▶ 参考記事:「BDRの成果を最大化する“スクリプトのプロセス分解”とは」
テレアポが取れない人に共通する特徴
関門の視点で見ると、テレアポが取れない人の特徴も整理しやすくなります。ここでは、よく見られる4つの特徴を、どの関門の問題につながるかとあわせて紹介します。
架電の量とスピードが足りない
そもそもの架電数が少なければ、どの関門にもたどり着けません。断られた後に気持ちを切り替えられず、次の電話までに時間がかかる人は少なくないでしょう。
量だけでなく、スピードも重要です。弊社の検証では、資料請求などのリードを獲得してから90秒以内に架電した場合のコンタクト率は59.18%でした。3分を過ぎると20.51%まで下がるため、反響のあったリードには一刻も早く電話をかけることが欠かせません。
▶ 参考記事:「SDR初級者でも成果が出せる最もシンプルな方法」
話しすぎて日程打診まで届かない
前述の事例で日程打診への移行率が低かった原因は、利点を伝える内容が多すぎて、打診の前に電話を切られていたことでした。録音を確認すると、日程を打診する前に話を挟みすぎていたことがわかったのです。
テレアポの目的は、商材を説明しきることではなく、商談の場をもらうことにあります。伝える利点を絞り、日程打診まで一気に話し切る構成にすることが大切です。
話の構成を担当者ごとの感覚に任せていると、話しすぎる人とそうでない人の差が埋まりません。トークスクリプトで流れを標準化し、どこまで話したら日程を打診するのかをチームでそろえておきましょう。
▶ 参考記事:「インサイドセールスで重要なトークスクリプトとは?成果につながる作成例」
断られた後に切り返さない
キーマンから断られた後に切り返さない人も、アポイントを逃しがちです。前述の事例で切り返しができなかった理由を担当者全員に聞いたところ、大半が心理的なハードルを挙げていました。
「高圧的な雰囲気を感じてしまう」「相手の迷惑になるのではと引いてしまう」といった気持ちが、次の一言を止めていたのです。断り文句の多くは、本当に必要がないのではなく、今は話を聞く余裕がないという意味であることも少なくありません。
振り返りをしない
アポイントが取れなかった電話を振り返らないまま次の電話をかけても、同じ関門で落ち続けてしまいます。どの関門で、どのような理由で断られたのかを記録し、トークのどこを変えるべきかを考える習慣が必要です。
ただし、一人で振り返るだけでは、自分の癖に気づきにくいものです。後述するように、録音を使ってチームで振り返る仕組みを整えると、改善の精度が上がります。
振り返りの観点を持つには、テレアポに求められるスキルを整理しておくことも役立ちます。ヒアリング力や切り返しの力など、どのスキルが足りないかがわかれば、練習のテーマも明確になるでしょう。
▶ 参考記事:「インサイドセールスに必要なスキル15選|組織構築・商談獲得のコツも紹介」
個人のスキルより先に見直したいリストと狙い方
テレアポが取れない原因は、担当者のトークだけにあるとは限りません。そもそも電話をかける相手が適切でなければ、どれほどトークを磨いても成果は出にくいのです。
アポの取れやすさはリストで変わる
弊社の実績では、アプローチしたいリストの4〜6割が、事前の調査によってアプローチ対象から外れることも珍しくありません。過去に断られている、同じグループ会社で話が進んでいるといった事情が、リストの段階で見落とされているためです。
また、同じトークでも、エリアや企業規模、業界によってキーマンへのつながりやすさは変わります。リストをセグメントに分けて結果を比べると、狙うべき相手が見えてくるでしょう。
▶ 参考記事:「定型業務以外のBPO活用法 ー実は切り出せる非定型業務2選」
狙う相手を変えてアポ率を上げた事例
バックオフィス系SaaS企業の支援では、ターゲットを5段階のTierに分けて定義しました。そのうえで、それぞれが検索しそうなキーワードを設定しています。興味関心を示している企業にだけアプローチし、Tierごとに検証を繰り返しています。
その結果、取り組み4ヶ月目にアポ率は1.0%から2.1%に上がりました。案件化率も25.0%から50.0%へと高まり、アポイントの量と質の両方が改善しています。
断られた後にアポにつなげる打ち手
テレアポでは、断られることのほうが多いのが現実です。だからこそ、断られた後にどう次の接点をつくるかで、最終的なアポ数に差がつきます。
その場で資料送付に切り替える
アポイントを断られた時点で、電話を終えてしまう必要はありません。弊社が支援したSaaSアカウント管理ツールの事例では、断られたらすぐに資料送付を打診するようスクリプトを変えました。
その結果、コールからの資料送付率は弊社平均の2.0%程度から3.9%に上がりました。資料を送った企業からのアポ獲得率は13.5%で、送っていない企業群の5.4%を大きく上回っています。
変化を根拠に再アプローチする
一度断られた相手に、時期を空けただけで同じ内容の電話をかけても結果は変わりません。大切なのは、「なぜ今、なぜあなたに連絡したのか」という根拠を用意することです。
弊社では、担当者の交代や同業他社の導入事例、キャンペーンといった「変化」を再アプローチの根拠にしています。断られた理由を記録しておけば、次に連絡すべきタイミングも見つけやすくなるでしょう。
▶ 参考記事:「アプローチリストの『枯渇』を防ぐ!BtoBセールスにおける商談機会を最大化する多角的アプローチ戦略」
電話以外の手段を組み合わせる
電話だけで決裁者に届かない場合は、手紙などの手段を組み合わせる方法もあります。アウトバウンドでは1%が平均的な転換率とされる中、レターをやり切った場合のリストからの転換率は6〜30%です。
断られた後の打ち手ごとの数値を整理すると、次のとおりです。
打ち手 | 弊社データでの数値 |
資料送付への切り替え | 資料送付率3.9%、送付した企業からのアポ獲得率13.5% |
レターの活用 | リストからの転換率6〜30%(アウトバウンドの平均は1%) |
90秒以内の架電 | コンタクト率59.18%(3分以降は20.51%) |
どの手段が合うかは、商材やターゲットによって異なります。複数の手段を試し、関門ごとの数値で効果を比べることが大切です。
▶ 参考記事:「エンプラ開拓をレターで最大化させるコツ(上級編)」
▼架電プロセスの分解方法を詳しく知りたい方へ
テレアポの成果を上げるには、個人の頑張りに頼る前に、どの関門で落ちているのかを数値で把握することが欠かせません。関門ごとの移行率が見えれば、トークのどこを変えるべきか、どのリストを優先すべきかがはっきりします。弊社が実際に取り組んできたアウトバウンドのプロセス分解の方法と、改善の切り口をまとめた資料をご用意しました。チームの改善を進める際に、ぜひお役立てください。
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チームでアポ率を上げる仕組み
関門ごとの課題がわかったら、それを個人任せにせず、チーム全体で改善する仕組みをつくります。弊社が前述の2つの課題に取り組んだ方法を紹介します。
録音とロープレで関門ごとに鍛える
日程打診の課題には、利点を絞って打診まで一気に話せるスクリプトへの変更で対応しました。切り返しの課題には、まず相手の言葉を受け止める練習を、毎日のロープレで行っています。
あわせて、実際の架電の録音を全員分ランダムに数件ずつピックアップし、毎日確認しました。打診ができているか、受け止めの言葉があるかを数値で集計し、個人ごとにつまずいている箇所を把握したのです。改善前と改善後の結果は次のとおりです。
指標 | 改善前 | 改善後 |
利点訴求から日程打診への移行率 | 28% | 66% |
キーマンNGからの切り返し率 | 25% | 60% |
架電300件あたりのアポ数 | 3件 | 7件 |
アポ率に直すと、1%から約2.3%への改善です。トークの大幅な作り直しではなく、落ちていた2つの関門に絞って手を打ったことが成果につながりました。
改善につながるフィードバックの伝え方
録音を使った振り返りでは、フィードバックの伝え方も成果を左右します。弊社では、まず本人に「どうすれば良いと思う?」と問いかけ、録音を一緒に聞いて客観的な事実を確認してから改善点を伝えています。
伝える順番は、まず褒め、話を聞いて受け止めてから改善点を伝え、最後にまた褒めるという流れです。改善点は目の前の成果に直結しやすい1か所に絞り、次の振り返りではその1か所が改善できたかを確認します。
社内にノウハウがなければ外部の力も借りる
関門ごとの数値を集計し、録音を確認してフィードバックする仕組みは、立ち上げるまでに手間がかかります。社内にテレアポのノウハウを持つ人がいない場合は、外部のテレアポ代行やインサイドセールス代行を活用する方法もあるでしょう。
その際は、アポイントの件数だけでなく、関門ごとの数値や録音を共有してもらえるかを確認しておくことが大切です。外部で見つかった改善の型を社内に取り込めれば、自社のテレアポの成果も底上げできます。
▶ 参考記事:「テレアポ代行とは|メリットや選び方、おすすめの営業代行サービスを紹介」
まとめ
テレアポが取れない原因は、担当者の努力不足ではなく、どこか特定の関門にあることがほとんどです。関門ごとに数値を出せば、打つべき手は自然と絞られていきます。この記事で紹介したポイントは、次の3つです。
- 架電プロセスを関門に分け、どこで落ちているかを数値で特定する
- トークより先に、リストと狙う相手を見直す
- 録音とフィードバックで、関門ごとにチームで改善する
まずは、直近の架電結果を関門ごとに集計するところから始めてみてください。
成果が出る“型”を営業組織にインストール
テレアポを成果につなげるには、戦略・組織・人材が一体となった構造設計が鍵です。弊社のエンSXセールスは、架電プロセスの設計から商談獲得・運用改善まで、構造と人材の両面で徹底伴走します。再現性のある営業体制を構築し、成果を継続的に生み出せる「営業の型」を組織にインストールします。
支援領域 | 支援内容の例 | 再現性を高める仕組み化 |
営業立ち上げ支援 | SDR・BDR体制の構築 | スクリプト/管理設計の標準化 |
内製化支援 | 業務フロー・ツール設計 | 属人化しないオペレーション整備 |
代行・運用支援 | 現場での実行代行 | KPI連動型で継続改善 |
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