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バイヤーイネーブルメントとは|BtoB営業を変える“買いやすさ設計”の新戦略


目次[非表示]

  1. 1.バイヤーイネーブルメントとは何か
  2. 2.なぜ今、BtoBで「バイヤーイネーブルメント」が注目されるのか
    1. 2.1.情報過多の中で、顧客は“選べない”
    2. 2.2.意思決定プロセスが複雑化している
  3. 3.バイヤーイネーブルメントの3つの実践アプローチ
    1. 3.1.① 適切な情報を「タイミング」で届ける
    2. 3.2.② 「失敗したくない心理」に寄り添う
    3. 3.3.③ デジタルツールで「顧客主導の購買」を支援
  4. 4.成果を出すための実践ステップ
  5. 5.エンSXによる「実践的バイヤーイネーブルメント支援」
  6. 6.まとめ|営業が「説得する」時代から、「購買を支援する」時代へ

バイヤーイネーブルメントとは何か

バイヤーイネーブルメント(Buyer Enablement)とは、「買い手が購買をスムーズに進められるよう支援する仕組み」のことを指します。

従来の営業活動が「いかに自社の価値を伝えるか」に焦点を当てていたのに対し、バイヤーイネーブルメントは「顧客が判断しやすい状態をつくること」を目的としています。

Gartner社の調査によると、BtoB購買では平均6〜10人の意思決定者が関わり、購買プロセスの約60%は営業との接触前に完了しているといいます。

つまり、営業が動くよりも前に、顧客側の「社内での理解形成」が勝敗を分けているのです。

比較項目

セールスイネーブルメント

バイヤーイネーブルメント

主体

営業担当者

顧客(購買担当者)

目的

営業効率の最大化

購買判断の支援

提供物

営業資料・スクリプト

比較表・ROI試算ツール・導入事例集

成果指標

商談件数・提案数

購買決定率・導入スピード

なぜ今、BtoBで「バイヤーイネーブルメント」が注目されるのか

情報過多の中で、顧客は“選べない”

Forresterの調査によると、BtoB購買担当者の68%が「情報が多すぎて判断が難しい」と回答しています。

SaaSやITサービスが急増する中で、バイヤーは「どの選択が正しいのか」見極められず、検討が停滞する傾向が強まっています。

意思決定プロセスが複雑化している

購買の現場では、経営層・事業責任者・情報システム部門など、複数の関係者が関与します。Gartnerが定義する「Buying Jobs」(購買における6つの課題)は以下の通りです。

購買の6つの課題(Buying Jobs)

  1. 課題を特定する
  2. 解決策を探索する
  3. 要件を定義する
  4. ベンダーを比較・選定する
  5. 社内承認を得る
  6. 導入を支援する

この一連のプロセスを、営業がすべて主導することは現実的ではありません。だからこそ、バイヤー自身が社内で“正しく説明できる状態”を支援することが求められています。

バイヤーイネーブルメントの3つの実践アプローチ

① 適切な情報を「タイミング」で届ける

営業が「全部の資料を一度に渡す」のは非効率です。重要なのは、バイヤーの検討ステージに合わせて、最適な情報を必要な瞬間に渡すこと。

購買ステージ

バイヤーの状態

有効な支援資料

課題認識

自社課題を整理中

業界レポート、診断チェックリスト

比較検討

複数社を比較

機能比較表、導入事例

社内提案

稟議を準備中

ROI算出シート、稟議資料テンプレート

たとえば、営業担当が「次回稟議のためにこれを使ってください」と社内提案用の資料を添えるだけで、商談停滞率が劇的に下がることもあります。

② 「失敗したくない心理」に寄り添う

購買担当者の多くは、“導入後に失敗したくない”という不安を抱えています。

ハーバード・ビジネス・レビューによると、検討が長期化する最大の要因は「リスクへの不安」だとされています。営業側は、この心理負荷を下げる支援を意識することが重要です。

不安要素

解消のための施策

導入効果が見えない

成功事例・ROIシミュレーションを提示

他社事例がわからない

同業・同規模企業の事例共有

初期導入が不安

スモールスタートプランを提案

③ デジタルツールで「顧客主導の購買」を支援

MA(マーケティングオートメーション)や営業支援ツールを活用することで、購買担当者が自走できる仕組みを構築することが可能です。

ツールカテゴリ

役割

バイヤー支援の効果

MAツール

行動履歴・スコア管理

最適な情報を自動で配信

コンテンツポータル

資料集約・共有

資料探しの手間を軽減

ROI試算ツール

定量的根拠の提示

稟議通過率の向上

成果を出すための実践ステップ

1.購買行動の可視化

購買担当者がどのステップで止まるのかを分析。

2.ペルソナの定義

意思決定者・利用者・推進者の課題を明確に。

3.購買支援コンテンツの整備

検討資料・比較表・ROIツールを体系化。

4.営業・マーケ・CSの連携

一貫した顧客体験を支える社内体制を構築。

5.KPIの設定と改善

商談化率、受注率、リードタイムを継続計測。

エンSXによる「実践的バイヤーイネーブルメント支援」

当社 「エンSX」 は、BtoB企業向けにインサイドセールス支援を中心とした営業DXを展開しています。

単なるアポイント獲得代行ではなく、「購買プロセスを設計し、顧客が社内で意思決定しやすくする仕組み」を共に構築する点が特徴です。

支援領域

具体内容

バイヤー理解

意思決定構造・稟議フローの可視化

情報設計

ステージ別に最適化した支援資料の整備

データ活用

行動データに基づくフォロー設計

営業組織支援

IS・FS間の連携強化による商談率向上

エンSXでは、単に“売る仕組み”をつくるのではなく、“買ってもらえる状態”を設計することを重視しています。実際に導入企業では、リードの質向上や商談進行スピードの改善といった成果が評価されています。

まずはこちらの資料をご覧ください。

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まとめ|営業が「説得する」時代から、「購買を支援する」時代へ

バイヤーイネーブルメントは、営業効率化ではなく、顧客の意思決定支援を目的とした新しいBtoB戦略です。

これまでのように“営業が主導する”のではなく、“バイヤーが社内を説得しやすい環境を提供する”ことが、成約を生む最大の要因となっています。

エンSXは、その実践を現場レベルで支援するパートナーとして、 顧客の「買いやすさ」をデザインするお手伝いをしています。 営業活動の成果を本質的に高めたい企業は、「購買支援」視点の変革から始めてみてはいかがでしょうか。


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