
大企業向け営業代行で成果を出す方法
大企業への営業は「担当者にアポが取れても、決裁者に届かない」「商談化までが異常に長い」「内製営業では限界がある」など、多くの企業が壁に直面します。
中小企業向けの営業と同じ手法では通用せず、より戦略的な設計と実行力が求められるのが“大企業営業”です。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが、大企業営業に特化した営業代行の活用。とはいえ、「どの会社に頼めばいいのか?」「自社に合うのか?」「成果は出るのか?」という疑問も多いはず。
本記事では、大企業営業における課題の本質から、営業代行活用のメリット・デメリット、選定時のチェックポイントまでを解説していきます。
目次[非表示]
なぜ「大企業営業」は難しいのか?
決裁者に届きにくい意思決定構造
担当者・管理職・部長・役員の多層構造
大企業の意思決定は多層的で、営業が最初に接触する担当者から管理職、部長、役員へと段階的に進みます。この階層構造により、決裁者まで情報が届きにくく、営業の意図が途中で薄まることが多いのが実態です。
予算承認・社内稟議の複雑さ
予算承認や社内稟議のプロセスも複雑で、多くの部署や関係者が関与します。これにより決裁までに多くの調整や承認が必要となり、営業の進行が遅延する要因となります。
営業リードタイムが長く、途中で失注しやすい
初回接点から数ヶ月〜半年以上の商談サイクル
大企業の商談サイクルは非常に長く、初回のコンタクトから最終決裁まで数ヶ月から半年以上かかることも珍しくありません。期間が長い分、途中で競合に奪われたり、社内事情で案件が凍結されるリスクも高まります。
情報提供型営業では受注につながらない理由
単に製品情報や資料を提供するだけの営業は、顧客の本質的な課題解決に繋がらず、商談の進展が停滞しやすいです。決裁者の心に響く提案や問題提起型のアプローチが求められます。
ブランド・信頼性がないと比較検討にすら乗れない
スタートアップや中小企業が直面する「信頼の壁」
大企業営業においては、ブランドや実績が重要視されます。スタートアップや中小企業は信頼の壁に直面し、比較検討の段階にすら進めないケースが多く見られます。
実績・導入事例が問われるフェーズが早い
導入検討の初期段階から、具体的な実績や導入事例の提示が求められ、これがなければ次のステップへ進めないことも少なくありません。
大企業営業における主な課題と影響
このように、大企業営業は多くの障壁があり、長期的かつ戦略的なアプローチが不可欠です。単なる情報提供に終わらず、決裁者のニーズに深く刺さる提案が求められます。
ABM(アカウントベースドマーケティング)を活用した営業戦略とは?
大企業営業では、誰に・どのようにアプローチするかの設計が成果に直結します。なかでも、特定の企業やキーパーソンに最適化した戦略的アプローチ「ABM(アカウントベースドマーケティング)」は注目を集めています。
「どう実践すればいいのか」「成果につなげるには?」とお考えの方に向けて、営業現場ですぐに活かせるノウハウをまとめた資料をご用意しました。営業代行を検討中の企業にもヒントとなる内容です。
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大企業向け営業に営業代行が有効な理由
自社ではリーチできない層へアプローチできる
決裁者/キーパーソンへ繋がる独自ルート
営業代行は独自のネットワークや経験から、通常の自社営業では接触が難しい決裁者やキーパーソンにアプローチできます。この独自ルートが、営業効率を大きく高める要因となっています。
人脈頼みではない、戦略的接点設計
単に人脈に依存するのではなく、ターゲット企業の組織構造や役割を分析し、戦略的に最適な接点を設計することで、決裁者に効果的にアプローチが可能です。
人的リソース不足を補いつつ、スピード感ある営業が可能
採用・教育・立ち上げコストが不要
営業代行を活用すれば、自社で営業チームを採用・教育する必要がなくなり、大きなコストと時間を節約できます。特に大企業向け営業は専門性が高く、即戦力の代行活用が効率的です。
数ヶ月以内に成果が出る営業体制が構築できる
既に成熟したノウハウと体制を持つ代行会社なら、立ち上げから短期間で成果を上げる営業体制を構築でき、迅速な市場開拓が可能です。
営業活動の分業・仕組み化に貢献
インサイドセールス/フィールドセールスの分離
代行活用により、リード獲得や初期接触はインサイドセールスが担当し、商談以降は自社のフィールドセールスが受け持つ分業体制を作ることができます。これにより営業活動の効率が向上します。
商談化までのプロセスを型化・標準化できる
経験豊富な営業代行は、リスト作成からトークスクリプト、フォローアップまで一連の営業プロセスを標準化し、再現性の高い商談化を実現します。
大企業向け営業代行の効果比較
このように、大企業向けの営業では専門性と戦略性が求められるため、営業代行は自社の弱点を補い、迅速かつ効率的な営業活動を可能にします。
よくある失敗例とその原因
中小企業向け営業と同じやり方で挑んでしまう
スクリプトが汎用的すぎて刺さらない
エンタープライズ向け営業は複雑な意思決定構造や専門的なニーズがありますが、中小企業向けの汎用的なスクリプトを使うと、相手の関心を引けず、効果が低下します。
決裁者のニーズと乖離したトーク
決裁者は経営視点や具体的な課題解決を重視しますが、それに合わないトークは拒否されやすく、商談につながらない原因となります。
営業代行に「丸投げ」してしまう
事業理解・競合理解が浅くなると信頼を失う
営業代行に任せきりにすると、代行側の事業理解や競合分析が不十分になり、相手先からの信頼を損なうリスクが高まります。
連携・フィードバック体制がないと質が担保されない
自社との情報共有や定期的なフィードバックがなければ、代行の営業品質や効果を維持できず、結果的に成果が出にくくなります。
KPI設計が曖昧なまま契約してしまう
「アポ件数」だけでなく「商談化率」「温度感」も見るべき
単にアポ件数だけを評価指標にすると、質の低いアポばかり増え、商談化や受注には結びつきません。温度感や具体的な商談進捗もKPIに入れることが重要です。
期待と成果のギャップがクレームに繋がる
成果に対する期待値が曖昧だと、実際の結果に対して不満が生じやすく、クレームや契約トラブルの原因になります。
失敗を防ぐためのポイント比較表
失敗の多くは「エンタープライズ営業の特性理解不足」と「営業代行との連携不足」に起因します。これらを踏まえた戦略設計とコミュニケーションが成功の鍵となります。
成果を出すための営業代行活用戦略
代行会社を選ぶ前に整理すべき自社の要素
誰に/何を/なぜ売りたいのか
営業代行を最大限に活用するためには、まず自社のターゲット顧客(誰に)、提供価値(何を)、営業の目的(なぜ)を明確に整理することが重要です。これが戦略の基盤となります。
自社内の営業体制・役割分担の可視化
自社の営業チームの強みや課題、役割分担を正確に把握することで、代行との連携ポイントや補完すべき部分が見えてきます。
営業代行の選定ポイント
大企業向けの支援実績があるか
エンタープライズ営業は特殊なノウハウが必要なため、大企業向けの実績がある代行会社を選ぶことが成功の大きな鍵となります。
業界知識と商材理解への対応力
業界の特性や商材の専門性を理解し、適切なトーク設計やターゲティングができる代行会社かどうかを見極めます。
レポーティング/改善体制が整っているか
定期的な成果報告だけでなく、トーク改善や戦略見直しのためのPDCAサイクルが機能しているかも重要な評価基準です。
成果を最大化する運用のコツ
最初の3ヶ月で仮説検証→戦略の軌道修正
開始直後の3ヶ月は仮説検証の期間として捉え、得られた結果をもとに柔軟に戦略を修正することが成果最大化につながります。
録音・ログの活用でトーク改善を高速化
商談録音やコールログを分析し、良いトークパターンや改善点を迅速に抽出、実践に反映させることで品質向上が加速します。
自社営業チームとの連携・温度感の共有
代行と自社チームが常に情報を共有し、双方の温度感を合わせることで一貫した顧客体験を提供できます。
営業代行活用の成功ポイント比較表
以上のポイントを押さえ、営業代行と自社が一体となって動くことで、エンタープライズ営業における成果最大化が可能となります。
実際の活用事例
ITスタートアップA社|大企業向けに新規事業を拡販
A社はこれまで「問い合わせ待ち」の受け身型営業が主流で、新規顧客の獲得に苦戦していました。積極的にアウトバウンドを実施できず、成長の足かせとなっていたのです。そこで営業代行を活用し、大企業向けにターゲットを絞った戦略的な営業アプローチを導入しました。専門的なトークスクリプトを用いて大手企業の決裁者やキーパーソンに直接アプローチした結果、わずか数ヶ月で大手3社とのPoC(概念実証)獲得に成功し、新規事業の拡販につなげることができました。
研修サービス企業B社|大手人事部門への接点創出
B社は大手企業の人事部門に対する営業に苦戦しており、特に役職者との接点が持てず、商談化の壁に直面していました。代行会社は人材業界の特性を踏まえたトークやシナリオを設計し、ターゲット企業のニーズに即した提案を行うことで、今まで接点がなかった大手人事部門との商談機会を創出しました。このアプローチにより、B社は商談件数の増加とともに案件の質も向上し、営業効率が大幅にアップしました。
導入企業の共通点
両社に共通していたのは、営業代行に丸投げせず自社の営業チームと密に連携しながら伴走体制を築いていたことです。戦略策定から実行、検証までのPDCAサイクルを繰り返すことで、代行の成果を最大化。自社の営業ノウハウや市場理解を代行に共有し、双方の強みを活かす運用を行ったことが成功の要因となっています。
活用事例比較表
営業代行の効果を最大化するには、自社との緊密な連携と継続的な改善が不可欠です。これにより単なる「電話代行」ではなく、戦略的な営業パートナーとして大企業へのアプローチを成功に導くことができます。
まとめ:大企業営業は“設計力”が要
大企業営業が難しいのは、複雑な決裁構造・長期化する商談・ブランドへの要求など、複数の壁が存在するからです。記事では、営業代行を活用するメリットや失敗を避けるポイント、実際の活用事例までを解説しました。
とはいえ、「中小企業向けと同じやり方ではうまくいかない」と感じつつ、どこから見直すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。こうした課題には、属人的な営業を脱し、成果につながる“構造的な仕組み”の設計が重要です。
エンタープライズ営業を変える“仕組み”

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