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営業戦略・分析に欠かせないフレームワーク12選!

営業フレームワークの基本的な概念から、その重要性、種類、具体的な活用方法、戦略設計への応用、内部環境の分析や競合他社との比較に基づいた最適な営業方針の策定、そして成功に導くためのポイントまで、営業活動を効果的にサポートするための包括的な内容を解説します。

営業活動の効率化と成果向上を目指す方々にとって、実践的なガイドとなっておりますのでご参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.営業フレームワークとは?
  2. 2.営業戦略と戦術におけるフレームワークの重要性
    1. 2.1.営業戦略と営業戦術の違い
    2. 2.2.戦略:大局的・長期的な視点
    3. 2.3.戦術:局面的・実行に焦点を当てる
  3. 3.営業フレームワーク活用時の注意
    1. 3.1.複数のフレームワークの使い分け
    2. 3.2.過度な時間消費の防止
    3. 3.3.分析結果を戦略につなげる
  4. 4.営業フレームワークの種類と特徴
    1. 4.1.①BANTフレームワーク
    2. 4.2.②MEDDICフレームワーク
    3. 4.3.③SPINフレームワーク
    4. 4.4.④FABE分析
  5. 5.営業戦略をサポートする分析フレームワーク
    1. 5.1.⑤3C分析
    2. 5.2.⑥SWOT分析とTOWS分析
    3. 5.3.⑦4P分析
    4. 5.4.⑧5W1H
    5. 5.5.⑨PEST分析
    6. 5.6.⑩VRIO分析
    7. 5.7.⑪バリューチェーン分析
    8. 5.8.⑫STP分析によるターゲット市場の絞り込み
  6. 6.まとめ

営業フレームワークとは?

営業フレームワークとは、営業活動を体系的に進めるための構造化された方法論やモデルを指します。これにより、営業プロセスの各段階を明確にし、効率的かつ効果的なアプローチを実現します。インサイドセールスのプロセス設計や事前準備の段階においても、重要な役割を果たします。
営業フレームワークの目的は多岐にわたりますが、主に営業活動の標準化、効率化、そして成果の最大化が挙げられます。明確なフレームワークがあれば、営業担当者は自信を持って対応できるようになり、結果として組織全体のパフォーマンス向上が期待できます。

また、営業フレームワークは新入社員のトレーニングや、営業戦略の見直しにも活用されます。組織の成長や市場環境の変化に対応するために、柔軟かつ適切なフレームワークの選択と実施が求められます。その際、社内の内部環境を整理・可視化することが、フレームワークの適用効果を高める鍵となります。


営業戦略と戦術におけるフレームワークの重要性

営業戦略と営業戦術の違い

営業戦略と営業戦術は、営業活動における異なる役割を持つ概念です。営業戦略は、組織全体の長期的な目標を達成するための大局的な計画や方向性を指します。これに対して、営業戦術は、戦略を実現するための具体的なアクションや手法を指します。これらは、インサイドセールスの立ち上げや、営業チームの準備段階においても基盤となる要素です。

具体的には、営業戦略は市場の選定やターゲット顧客の定義、競合分析など、広範な視点からプランニングを行います。一方で、営業戦術は具体的な営業活動、例えば商談の進め方やプレゼンテーションの方法、フォローアップの手法など、日々の業務に直結する具体的な行動を策定します。

戦略:大局的・長期的な視点

戦略は、企業の長期的な目標を達成するための包括的な計画を指します。営業戦略においては、ターゲット市場の選定や顧客セグメンテーション、競合優位性の確立などが含まれます。これらは、組織全体の方向性を定め、持続的な成長を支える基盤となります。

大局的な視点を持つことで、市場のトレンドや顧客ニーズの変化に柔軟に対応することが可能になります。また、長期的な視点に立つことで、一時的な成果だけでなく、持続的な関係構築やブランド価値の向上にもつながります。

戦略の策定には、詳細な市場調査や競合分析が不可欠です。これにより、現状のポジションを正確に把握し、効果的な戦略を立案するための根拠を確立することができます。

戦術:局面的・実行に焦点を当てる

戦術は、戦略を実現するための具体的な方法や手段を指します。営業戦術においては、具体的な営業アプローチ、商談の進め方、顧客フォローアップの方法などが含まれます。これらは、日々の営業活動に直接影響を与える要素です。

局面的な視点を持つことで、特定の状況や課題に対して迅速かつ効果的に対応することが可能になります。例えば、特定の顧客セグメントに対するカスタマイズされた営業アプローチを採用することで、成約率の向上を図ることができます。

実行に焦点を当てた戦術は、具体的な行動計画として明確に定義されている必要があります。これにより、営業担当者は日々の業務において迷うことなく、効率的に目標達成に向けた活動を展開することができます。インサイドセールスの役割分担やツール準備など、戦術レベルでの可視化が特に重要です。


営業フレームワーク活用時の注意

営業フレームワークを活用する際には、いくつかの注意点や気をつけるべきポイントがあります。これらを適切に管理することで、フレームワークの効果を最大限に引き出すことができます。

複数のフレームワークの使い分け

営業活動においては、状況や目的に応じて最適なフレームワークを選択し、使い分けることが重要です。例えば、顧客のニーズ分析にはBANTフレームワークを、戦略立案にはSWOT分析を活用するなど、各フレームワークの特性を理解し適切に組み合わせることで、効果的な営業活動を展開できます。

複数のフレームワークを併用する際には、それぞれのフレームワークが補完し合うように配置することがポイントです。営業プロセスを可視化し、商品特性・顧客タイプ・競合状況に応じて適切な判断ができる体制を整えておくことが成功の鍵となります。

また、フレームワークの使い分けに際しては、チーム全体での共通理解と合意が不可欠です。導入時には、関係者へのヒアリングを通じて期待値を調整し、準備段階での認識齟齬を防ぐことが大切です。適切なトレーニングやガイドラインの整備を通じて、フレームワークの効果的な活用を促進することが求められます。

過度な時間消費の防止

フレームワークを活用する際に注意すべき点の一つは、分析や計画に過度の時間を費やさないことです。フレームワークは営業活動の効率化を支援するツールであり、目的は迅速かつ効果的な営業活動の実現です。そのため、フレームワークの適用が営業のスピードを損なうことのないよう、バランスを取ることが重要です。

具体的には、フレームワークのステップごとに適切な時間配分を設定し、無駄な分析や過度な計画に陥らないよう管理することが求められます。たとえば、初期フェーズではヒアリング項目や社内共有項目を事前に整理・準備し、必要最低限の工数で進行する体制をつくることが有効です。

また、フレームワークのシンプルさを保つことも重要であり、必要最低限の要素に絞ることで、効率的な活用を実現します。可視化ツールなどを活用し、戦略や施策の進捗が一目で把握できるようにしておくことも、実行速度を維持する上で効果的です。

さらに、定期的な見直しとフィードバックを通じて、フレームワーク自体の効果性を評価し、必要に応じて改善することも大切です。これにより、常に最適な状態でフレームワークを運用することが可能となります。

分析結果を戦略につなげる

フレームワークを用いて得られた分析結果を戦略に適切につなげることは、営業活動の成果を最大化するために不可欠です。分析結果をただ収集するだけでなく、それを基に具体的なアクションプランを策定し、実行に移すことが重要です。

まず、分析結果から導き出された洞察を明確に整理し、それに基づいて戦略的な意思決定を行います。この過程では、商品やサービスの競合優位性を可視化し、どのセグメントに対してどのアプローチをすべきかを明確にする準備が求められます。

また、分析結果を共有し、チーム全体での共通理解を図ることも重要です。特にインサイドセールスなど複数の役割が関与する場合には、事前のヒアリングと情報共有によって、スムーズな戦略展開が可能になります。これにより、組織全体が同じ目標に向かって協力し合い、一貫した戦略の実行が可能となります。

結果として、営業活動の効果が高まり、組織全体の成果向上につながります。


営業フレームワークの種類と特徴

さまざまな営業フレームワークの種類とそれぞれの特徴について解説します。それぞれの特性を理解し、自社の営業戦略やインサイドセールスの役割分担にどう活かすかが、効果的な活用の鍵となります。

①BANTフレームワーク

BANTフレームワークは、営業におけるリードの質を評価し、効果的なフォローアップを行うための方法論です。Budget(予算)、Authority(権限)、Need(ニーズ)、Timeline(タイムライン)の4つの要素を基に、見込み客の購買意欲や購買能力を判断します。

このフレームワークを活用することで、営業担当者は見込み客の購買力や決定権者を迅速に特定し、効率的な営業活動を展開することができます。特にインサイドセールスが初期接点を担う際には、BANTを用いたヒアリングで顧客情報を整理・可視化し、フィールドセールスに正確な引き継ぎを行うことが可能です。

結果として、時間とリソースの無駄を削減し、高い成約率を実現することが可能となります。BANTフレームワークは、特にB2B営業において有効であり、長期的な営業プロセスにおいて見込み客の質を見極めるための有力なツールとして広く利用されています。

BANTの概要と要素

BANTフレームワークは、営業プロセスにおける見込み客の評価基準として、以下の4つの要素を使用します

Budget(予算):見込み客が製品やサービスに対してどれくらいの予算を割り当てているかを評価します。予算感をヒアリングすることで、顧客の優先度や購買可能性を早期に可視化できます。

Authority(権限):見込み客に購買決定権限があるかどうかを確認します。競合がどこまで商談を進めているかを確認しながら、適切な意思決定者にアプローチできるかどうかが重要です。

Need(ニーズ):顧客が抱える課題や要望を明確にし、それに対する解決策として自社の商品やサービスがどの程度適合するかを評価します。

Timeline(タイムライン):購買の検討期間や導入スケジュールを把握し、営業活動の優先順位を整理します。ここでの整理は、社内調整や準備計画においても大いに役立ちます。

②MEDDICフレームワーク

MEDDICフレームワークは、複雑なB2B営業プロセスにおいて、見込み客の評価と商談の進捗管理を行うための方法論です。Metrics(指標)、Economic Buyer(経済的意思決定者)、Decision Criteria(意思決定基準)、Decision Process(意思決定プロセス)、Identify Pain(課題の特定)、Champion(チャンピオン)の6つの要素から構成されています。

このフレームワークを活用することで、営業担当者は見込み客の具体的なニーズや購買動機を深く理解し、効果的な営業戦略を立案・実行することが可能になります。事前にヒアリングを重ね、顧客内部の状況を可視化することで、より現実的なアプローチが実現します。

また、商談の進捗状況を詳細に把握することで、適切なタイミングでのフォローアップや提案が行え、成約率の向上につながります。特に競合が存在する場面では、意思決定プロセスの構造や内部環境の理解が勝敗を分けるポイントになります。

MEDDICの意味と構成要素

MEDDICは以下の6要素から成り立ちます:
Metrics(指標):見込み客が求める成果や成功基準を定量的に把握します。インサイドセールス段階でのヒアリング内容が、ここでの分析に直結します。

Economic Buyer(経済的意思決定者):予算や購入判断を行う権限者を明確にし、商品提案の根拠を裏付ける相手と直接コミュニケーションを取る準備が必要です。

Decision Criteria(意思決定基準):顧客が製品やサービスを評価する際に重視する要素を整理します。競合他社の提案内容との比較を可視化することで、自社の優位性を強調できます。

Decision Process(意思決定プロセス):顧客企業内での承認フローや、関与するステークホルダーの構造を把握します。ここでは内部環境の把握が成功のカギとなります。

Identify Pain(課題の特定):顧客が現在抱えている課題や、業務上の障害を明確にします。問題点の可視化により、商品が提供する解決価値をより具体的に伝えることが可能になります。

Champion(チャンピオン):社内で提案を推進してくれる協力者を見つけ、商談を前進させます。事前にインサイドセールスがヒアリングを通じて候補者を特定しておくと、準備がよりスムーズになります。

③SPINフレームワーク

SPINフレームワークは、営業における効果的な質問技術を基盤とする方法論です。Situation(状況)、Problem(問題)、Implication(影響)、Need-Payoff(必要性・利得)の4つのタイプの質問を通じて、顧客のニーズや課題を深掘りし、最適なソリューションを提案します。

このフレームワークを活用することで、営業担当者は顧客とのコミュニケーションを深め、課題やニーズを的確に把握することが可能になります。特にインサイドセールスの初期対応フェーズでは、SPINによるヒアリング項目を体系化することで、効果的な情報収集が実現します。

結果として、顧客に対して価値のある提案を行うことができ、成約率の向上につながります。収集した情報は可視化して共有することで、フィールドセールスや提案書作成チームの準備も効率化されます。SPINフレームワークは、顧客との信頼関係を築くための強力なツールとして、コンサルティング営業やソリューション営業の現場で広く活用されています。

SPINの構成と質問技術

SPINフレームワークは、以下の4つの質問タイプから構成されます。

Situation(状況):顧客の現状を理解するための質問です。
例:「現在の営業プロセスはどのような形で運用されていますか?」
→ 内部環境の理解を目的としたヒアリングにあたります。

Problem(問題):顧客が抱える具体的な課題を明らかにする質問です。
例:「現在の方法で課題に感じている点はありますか?」
→ 商品やサービスによる解決価値を導く前提の確認です。

Implication(影響):その課題が放置された場合に起こる影響を掘り下げます。
例:「その問題が続いた場合、どのような影響が出るとお考えですか?」
→ 課題を定量的に可視化するための問いです。

Need-Payoff(必要性・利得):問題が解決された場合のメリットを確認します。
例:「その課題が解決されたら、業務上どのような効果が得られますか?」
→ 最終的に商品提案にスムーズにつなげるための準備になります。

このように、SPINは単なる会話ではなく、戦略的な質問設計に基づいたヒアリングフレームです。情報の可視化と共有を前提に設計することで、営業活動全体のスピードと精度を向上させます。

④FABE分析

FABE分析は、製品やサービスの特徴(Features)、利点(Advantages)、利益(Benefits)、根拠(Evidence)を体系的に整理し、効果的な営業提案を行うための方法論です。

このフレームワークを活用することで、顧客に対して明確かつ説得力のある提案を行うことが可能になります。とくに競合他社との違いを整理し、商品価値を客観的に可視化して提示する際に有効です。

FABEは、技術的な製品や複雑なソリューションの説明において、インサイドセールスとフィールドセールスの連携にも大きな効果を発揮します。インサイドセールスがヒアリングした情報をベースに、FABEの4要素を構造的にまとめておくことで、提案書作成やプレゼン準備が格段にスムーズになります。

特徴・利点・利益・根拠の効果的提案方法

FABE分析における4ステップは以下の通りです:
Features(特徴):製品やサービスの基本的な仕様や機能。
例:「当社のSaaSは24時間クラウドで利用可能です。」

Advantages(利点):特徴によって得られる業務上のメリット。
例:「クラウドなので、どこからでもチーム全体でアクセスできます。」
→ 業務効率の向上や準備工数の削減につながる部分を強調します。

Benefits(利益):利点が顧客にどのような成果をもたらすか。
例:「これにより、対応スピードが2倍になり、顧客満足度が向上します。」

Evidence(根拠):事例やデータなど、主張の裏付けとなる証拠。
例:「実際に競合他社と比較した結果、成果が◯%改善された企業事例があります。」

このように、FABE分析は商品に関する情報を可視化しながら、顧客の納得感を高める構成で準備されるため、説得力のある営業資料・トークが実現できます。


営業戦略をサポートする分析フレームワーク

営業戦略を効果的に策定・実行するためには、適切な分析フレームワークの活用が不可欠です。これらのフレームワークは、ビジネス環境や内部環境、競合の動向を体系的に分析し、戦略立案の基盤となる情報を提供します。

⑤3C分析

3C分析は、Company(自社)・Customer(顧客)・Competitor(競合他社)の3つの視点から市場環境を分析する手法です。自社の内部環境、顧客ニーズ、そして競合の強みや戦略を可視化することで、営業戦略の方向性を明確にできます。

このフレームワークは、商品ポジショニングの再整理や、新たなアプローチ開発時の準備においても効果を発揮します。分析結果は、インサイドセールスやマーケティングチームとの連携にも活かせるため、実行レベルまで落とし込みやすいのが特長です。

⑥SWOT分析とTOWS分析

SWOT分析は、自社のStrengths(強み)・Weaknesses(弱み)・Opportunities(機会)・Threats(脅威)を整理し、内部環境と外部環境を俯瞰的に把握するためのツールです。

一方、TOWS分析はSWOTを発展させた手法で、それぞれの要素を掛け合わせて、具体的な戦略オプションを導き出します。


SO戦略:強み×機会 → 積極戦略
WT戦略:弱み×脅威 → 防衛策や撤退判断の準備
競合他社との比較やリスク対策を含めた営業戦略の土台として、これらの分析は非常に有用です。

⑦4P分析

4P分析は、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)の4つの要素からマーケティング戦略を構築する手法です。これにより、製品やサービスの市場投入戦略を体系的に設計することができます。

Productでは、製品の特性や品質、デザインなどを詳細に分析し、顧客のニーズに合致した製品開発を行います。Priceでは、価格設定の戦略を検討し、市場競争力を確保します。Placeでは、製品の流通経路や販売チャネルを最適化し、顧客へのアクセスを効率化します。Promotionでは、広告やプロモーション活動を計画し、製品の認知度向上と販売促進を図ります。

4P分析は、営業戦略とマーケティング戦略が密接に連携するための基盤を提供し、統合的なアプローチで市場での成功を支援します。

⑧5W1H

5W1Hは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(誰が)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どうやって)の6つの問いを用いて問題を整理し、解決策を見つけるための方法論です。この手法は、営業戦略の策定や業務プロセスの改善において非常に有効です。

具体的には、営業活動の各ステップにおいて5W1Hを適用することで、現場での具体的な課題や改善点を明確にし、効果的な対策を講じることができます。例えば、「Whoが顧客の意思決定者なのか」「Why顧客はこの製品を必要としているのか」「Howして顧客にアプローチするのか」といった問いを通じて、営業プロセスの各段階を深く理解します。

5W1Hは、そのシンプルさと汎用性から、さまざまな状況に応じて柔軟に適用することができ、営業戦略の改善や業務の効率化に大きく寄与します。

⑨PEST分析

PEST分析は、Political(政治)、Economic(経済)、Social(社会)、Technological(技術)の4つのマクロ環境要因を分析する手法です。これにより、外部環境の変化がビジネスに与える影響を理解し、戦略立案に役立てることができます。

Politicalでは、政府の政策や法規制、税制などがビジネスに与える影響を評価します。Economicでは、経済成長率や失業率、為替レートなどの経済指標を分析し、ビジネス環境の現状を把握します。Socialでは、人口動態やライフスタイルの変化、消費者の価値観などを考慮し、顧客のニーズや市場のトレンドを探ります。Technologicalでは、技術革新やデジタル化の進展がビジネスに与える影響を評価します。

PEST分析を通じて、営業戦略は外部環境の変化に柔軟に対応できるように設計されます。これにより、リスクを最小限に抑えつつ、新たな機会を最大限に活用する戦略を構築することが可能となります。

⑩VRIO分析

VRIO分析は、Value(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織)の4つの要素から自社の競争優位性を評価する手法です。この分析を通じて、自社の資源や能力が持続可能な競争優位性を持つかどうかを判断します。

Valueでは、資源や能力が市場で価値を生み出すかどうかを評価します。Rarityでは、それらの資源や能力がどの程度希少であるかを考察します。Imitabilityでは、競合他社がそれらを容易に模倣できるかどうかを評価します。そしてOrganizationでは、企業がこれらの資源や能力を最大限に活用できる組織構造や文化を持っているかを確認します。

VRIO分析を活用することで、自社の強みを明確に把握し、それを競争優位性として活かす戦略を策定することができます。また、弱みや脅威に対しても適切な対策を講じるための基礎となります。

⑪バリューチェーン分析

バリューチェーン分析は、企業の価値提供プロセスを細分化し、各活動がどのように価値を生み出しているかを分析する手法です。これにより、ビジネスプロセスの効率化や競争優位性の強化を図ることができます。

主に、主活動(Inbound Logistics、Operations、Outbound Logistics、Marketing & Sales、Service)と支援活動(Firm Infrastructure、Human Resource Management、Technology Development、Procurement)に分けて分析します。各活動がどの程度価値を創出しているかを評価し、改善の余地がある部分を特定します。

バリューチェーン分析を通じて、営業戦略はより具体的で実行可能なものとなります。各活動の効率化やコスト削減、品質向上などに焦点を当てることで、全体としての競争力を高めることが可能となります。

⑫STP分析によるターゲット市場の絞り込み

STP分析は、Segmentation(市場細分化)、Targeting(ターゲット設定)、Positioning(ポジショニング)の3つのステップからなるマーケティング戦略の基本フレームワークです。これを営業戦略に取り入れることで、効果的なターゲット市場の絞り込みとポジショニングが可能となります。
まず、Segmentationでは市場を異なるセグメントに分け、それぞれのセグメントの特徴やニーズを分析します。次に、Targetingではその中から自社製品やサービスに最も適したターゲットセグメントを選定します。そして、Positioningでは選定したターゲットセグメントに対して、競合他社との差別化を図るポジショニング戦略を策定します。

STP分析を通じて、営業チームは効果的かつ効率的なアプローチを実行することができ、ターゲット市場での競争優位性を確立することができます。これにより、より高い成約率と顧客満足度の向上が期待できます。


まとめ

営業のフレームワークについて解説しました。自社に適したフレームワークを使用し、効率よい営業活動に活用していきましょう。

「新規顧客を開拓したいが、自社では効果ができない」
「効率良い獲得ができず、既存の対応にも支障が出ている」

このようなお悩みを抱えている方は、ぜひ『エンSXセールス』にご相談ください。エンSXセールスは、アウトバウンド/インバウンドの戦略構築から実行までをワンストップで伴走支援するサービスです。

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