SDR運営の基本

こんにちは、廣橋です。

最近頭の痛いことに、飼い猫が私の鼻を結構な強さで噛むという癖を覚えてしまい、 迂闊に仰向けで寝られなくなりました。
マスクの新たな使い道を見つけて、数年前に桁を間違えてマスクを買ってしまったことは無駄じゃなかったとポジティブに捉えています。最近は貫通されますが。

様々なインサイドセールス組織の皆さまと話していると、SDRの運営において「最も」重要なポイントは何か?という大きな問いをいただくことが多くあります。

今までの記事ではどちらかというと細かめなポイントをお話ししてきましたので、 今回は、もう少し上段に視点を置いて、「SDR運営の基本」についてお伝えができればと思います。

廣橋 陽介
エンSX株式会社 アカウントマネージャー

エン株式会社(前身:エン・ジャパン株式会社)へ新卒入社。法人営業としてキャリアをスタートし、インハウスのインサイドセールス(SDR/BDR)組織の立ち上げに参画。

チームリーダーとして100名を超えるメンバーをマネジメントした後、現在は様々な企業のSDR組織立ち上げに従事している。

SDR運営の基本

ポイントとして、オペレーション上の要点が2つ、心構えが1つございます。 

オペレーションにおいては「スピード」と「グリップ」、スタンスにおいては「目標達成マインド」になります。 

 

①オペレーション:スピード

2つ挙げましたが、もし1つだけ選べと言われたら、迷わず「速さ」だと回答します。 

具体的には、問い合わせ(CV)があってから、どのくらいのスピードで初回の電話接触ができているか、という点になります。 

 

少し前の記事になりますが、この点については別記事で弊社ISメンバーがより詳しく言及しているので、ぜひご覧ください。 


 ▼参考ブログ:SDR初級者でも成果が出せる最もシンプルな方法

 

弊社のSDR部門での架電結果をもとにした調査結果ですが、リード流入から初期架電までのリードタイムごとのコンタクト率の差分を抽出しました。90秒以内、3分以内、それ以降とでは明確な差が出るということがわかりました。

スピードが重要な理由は、それが顧客の購買プロセス(商談実施&購入検討)に大きく影響を与えるためです。実際、問い合わせから3分を超えることで、コンタクト率は半減、その影響で商談獲得率が10-15%変化した事例もあります。

もちろんすべての問い合わせに対してではなく、優先順位付けを一定していく形にはなります。

フォームへの直問い合わせやパンフレットDLは最優先で、一括資料請求の比較サイトやアフィリエイト経由なども数分単位でいきたいですね。

メールマーケティングからのCVや展示会、セミナーなどは一段優先度が落ちますが、ウェビナー経路など、少なくとも当日中にアプローチをしたいケースも多いです。

流入チャネル

優先度

推奨初回接触スピード

理由・特徴

サイト内フォーム問い合わせ

最優先

5分以内(理想は数分以内)

顕在度が非常に高く、比較検討フェーズに入っているケースが多い

パンフレットDL、SNS広告、
リスティング広告

最優先

5〜10分以内

情報収集意欲が高く、温度感が高いうちの接触が重要

比較サイト(一括資料請求)

高

数分〜30分以内

他社比較が前提。スピードで第一想起を取りにいく必要がある

アフィリエイト経由CV

高

数分〜30分以内

他社接触前提になりやすく、初動差が商談率に直結

ウェビナー経由

中〜高

当日中(できれば開催直後) 

参加直後が最も温度感が高い。

展示会リード

中

当日〜翌営業日

接触数が多いため、優先順位付けが重要

メールマーケティングCV

中〜低

当日〜翌営業日

比較的ライトな興味関心。継続接点設計も重要

切り返しを強化したり、フロントトークの質感を変えたりなど、細かい打ち手もあると思いますが、もしこのポイントが不足しているのであれば、シンプルに「対応スピードを上げる」ことが最も成果に早く直結します。

大切なリードに対して、1分でも早くアプローチを行うこと。

問い合わせをしてくれた最もホットな状態の方に「早いですね!」と言わせましょう。

②オペレーション:グリップ

オペレーション上、もう一つ重要な観点が「グリップ」になります。

スピードが「商談獲得するためのポイント」なら、グリップは「受注に繋がる商談を作るためのポイント」になります。

SDR経由の商談に限らないのですが、「商談品質」を司るポイントにおいて、重要な点は何がありますでしょうか?

  • BANT条件が聞けていること
  • 商品知識に関して適切な回答ができていること
  • 購買スケジュールを把握できていること

などなど、いろいろなパターンがあると思いますが、 個人的に最も本質的なものは「顧客体験」だと考えています。

良い顧客体験とは何かというと、「顧客が想定している商談体験と実際の商談体験のギャップが少ない」点です。

顧客の目線に立ったときに問い合わせを行った背景(○○という課題を解決したい、料金を知りたい、情報収集をしている)に対して、ズレの無い商談が行われている、という状態を指します。

よって、SDRの対応において最も重視する必要があるヒアリング項目は「問い合わせの背景」になるのです。

こちらをズレなく、できる限り詳細に把握しにいくとともに、 それらをしっかり整理して、FSが商談を行いやすいよう言語化すること。

「情報収集をしたい」と「コストが知りたい」で商談のスタンスは大きく変わりますし、 「情報収集」においても、「上申をしたいから」「興味本位で」「上司の指示で」など様々なパターンがあります。

「なぜ」そのCVが発生したのかを深掘るアクションが重要です。

可能であれば顧客に対して「当日は○○を解決するために△△のお話をさせていただきますね。ご認識は問題ないでしょうか?」といったように、当日のイメージのコンセンサスまでとること。

ここまで行えばFSの解像度も大きく上がり、高い解像度を伴う商談は良い顧客体験に繋がるのです。

弊社の各HRプロダクトのSDRでは、定期的に受注理由に「問い合わせした際の動きがスムーズだったから」という内容が生まれます。

マーケティング上の差別化が難しくなっている現代だからこそ「ISが提供する顧客体験」で差を付けていきましょう。

③心構え:目標達成マインド

「スピード」でアポイントを増やしにいき、「グリップ」で受注を増やしにいく。

この2点がオペレーションにおいて非常に大切である一方で、それらに掛け合わされる形で効果を発揮するのが「目標を必ず達成する」というスタンスです。

これは構造上仕方がない部分もあり、むしろ打ち勝つには一定のメンタルが必要だと思っているのが、「未達を自責で捉える」マインドです。

SDRのリストは基本的にマーケターが作ります。

そこに絶対はないので、どうしても想定通りにリードが生まれなかったり、数は想定通りであるもののその内容(チャネル配分など)が目標とずれるケースは往々にして発生します。

IS⇔FSの関係性にも言えることですが、前のフェーズに何らかの問題が生まれている際、どうしても上流のせいにしてしまいたくなるものです。

ただ、ここで歯を食いしばって、「じゃあ自分が目標以上の能率で取ればいいんだ」とスタンスを切り替えられるかどうかで、そのチームの成果は大きく変わります。

もちろん、リードの内容に対して、各工程ごとの適切なFBをし合うことは、重要で必要なプロセスです。

その議論がないチームはコミュニケーションも成長が生まれにくくなってしまいます。

しかし、それでは、SDRの目標が達成された際、すべてそれがISのおかげと言えるでしょうか。

そんな都合の良いことはありません。

マーケターがいるから達成ができて、マーケターがいるからISの仕事があるわけです。

少々スピリチュアルな話になりますが、このマインドのISがいるチームには、プラスの影響が連鎖します。

「このISさんのために良いリードを創ろう」

「このISさんのために受注しよう」

と、各工程の繋がりが大きく変わり、それは仕事の雰囲気となり、仕事の仕方となり、そして仕事の成果となります。

これを文化と呼ぶのです。

このマインドに「スピード」「グリップ」をはじめとした各施策が乗ることで、最大限の効果を生み出していくはずです。

まとめ

少し抽象度の高い内容でしたが、いかがでしたでしょうか。 

SDRは奥が深く、その取り組みも企業様ごとに千差万別で、だからこそ極め甲斐もある領域です。 

 

ただ、日本を代表する大手企業様から、これからマーケットを取りに行くベンチャー企業の皆様まで、様々な企業様のご支援をしてきた弊社の視点で、まず必ず大事になる良いポイントを整理してみました。 

 

SDR経由の商談獲得や受注獲得に困っている皆様に対して、少しでも後押しになればと思います。 

 

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