■導入の背景|ベテラン依存からの脱却と、PUSH型営業からの転換が急務
同社が直面していた最大の課題は、営業人員の減少と営業手法の転換でした。
コロナ禍以降、定年退職や健康上の理由による離職が相次ぎ、数年間で正社員数は大きく減少。限られた人員で売上を維持・拡大するためには、一人ひとりの営業生産性を高める必要がありました。
しかし、営業力の強化は簡単ではありませんでした。長年続けてきた新聞販売では、顧客ニーズを丁寧に聞き取るというよりも、商品価値を前面に出して契約を促す「PUSH型」の営業が中心。新たな商材において必要となるヒアリング力や提案力が十分に育っていなかったのです。
太田様は当時の状況について次のように振り返ります。
太田様「新聞は長年の実績や信頼があり、ある程度決まった形でご案内できました。しかし食品や弁当などは、お客様の生活スタイルやニーズによって最適な提案が変わります。従来のやり方ではもう通用しないと感じていました。」
さらに課題となっていたのが、営業スタイルの属人化です。
ベテラン社員は長年の経験で成果を出してきた一方、そのやり方は再現性が低く、若手に引き継ぐことが難しい状況でした。若手に新しい営業手法を教えても、現場では先輩の影響を受け、従来型に戻ってしまうケースも少なくなかったといいます。
太田様「入社直後は私が指導できますが、現場ではベテラン社員と一緒に行動するため、属人的なやり方に戻ってしまうことが多々ありました。店長向けの研修なども実施していましたが、現場全体に浸透させることは難しく、組織としての変革には至りませんでした。」
こうした状況を踏まえ、同社は「営業に前向きで、新しいやり方を吸収できる人材を直接育成する必要がある」と判断。外部サービスの導入を検討するに至りました。