「あるある」別の切り返し処方箋
構造化アプローチは、特別なテクニックではありません。
ポイントは、「停滞理由ごとに、整理すべき観点を変える」ことです。
多くの営業は、どんな停滞理由に対しても同じフォロー、同じ言い回しをしてしまいます。
しかし、顧客が止まっている理由が違えば、必要な整理も、かける言葉も変わります。
ここでは、現場で特に多い「停滞理由」ごとに、どこを構造化し、どう切り返すべきかを整理します。
処方箋①「今は忙しくて…」の場合
「今は忙しくて」という言葉は、決して「興味がない」という意味ではありません。
多くの場合、
「重要だとは思うが、今は優先順位を上げられない」
というサインです。
このとき営業が構造化すべきなのは、“忙しさ”そのものではなく、優先順位の設計です。
<切り返し例>
「今はお忙しい前提で大丈夫です。では、〇月に判断するために、今月は“情報整理だけ”進めておきませんか?」
処方箋②「社内調整が必要で…」の場合
社内調整が理由で止まる商談の多くは、顧客自身が「どう説明すればいいかわからない」状態です。
この段階で営業が距離を取ってしまうと、案件はほぼ確実に停滞します。
<切り返し例>
「社内で確認される際、一番突っ込まれそうなポイントはどこでしょう?」
「その論点について、1枚で整理した資料を一緒に作りませんか?」
処方箋③「価格がネックで…」の場合
価格が理由で止まっているように見える商談でも、本当の論点は“金額”ではないことが多くあります。
多くの場合、
「その価格をどう判断すればいいかわからない」
という構造化不足が原因です。
<切り返し例>
「金額そのものというより、投資として見合うかどうかが判断しづらい状況でしょうか?」
「導入後に、何がどう変われば“やってよかった”と言えそうか、一度整理しませんか?」
処方箋【万能薬】④その他の場合
最後は万能薬としてご紹介です。
上記3つのパターンで切り返して会話を続ける方法をご紹介いたしましたが、毎回切り返していくことは物理的には難しいというのが現実です。むしろ、切り返す前に顧客状況や担当者の不安や希望を漏れなく聞き出すということこそが、正しく処方箋を出す上で最も大切な点と言えます。
上記の内容はもちろん、それ以外の会話を顧客が発言した時はまずは、「どうしてそのようにお感じなのですか?」と発言の背景を質問返しすることで、そう発言されている背景や真のニーズをつかむことができます。
その質問に反応頂けた際は、「そういう理由で〇〇とお話されたことがよく分かりました。ありがとうございます。」とお礼をお伝えし、上記例のような切り返しをしていくことで、切り返しの有効度が格段に上がっていきますので、どの発言に対しても、まずその発言の背景を聞き返す。是非やってみてください。