■導入の背景|営業の“原理原則”とは?を教えられるリソースもノウハウもなかった
同社とエンSXとの出会いは、取材日から遡ること約1年前。当時、前田様が管轄されている関西・中部営業本部ではどのような課題があったのでしょうか。
前田様「大きく2つあります。1つは、営業を教えられる人がいないということ。長く営業責任者をやっていた管理職が退職し、若い組織になってしまったんです。私はその後任を務めることになったんですが、新規営業をずっとやってきているわけでもなかったですし、並行して他の組織も見ていましたので、手をかけられていなかった。OJTによる教育のみで、体系的に学ぶ環境が無いのが課題でした。
そしてもう1つは今回の話とは逸れるのですが、グロップの新規営業というのがテレアポによるものばかりでしたので、それも見直す必要性を感じていましたね。」
体系だった育成カリキュラムがなく、OJTを中心とした教育を実施する企業も多く存在はしているもの。なぜ前田様は既存の育成方法のままではいけないとお考えになったのかをお聞きしました。
前田様「組織状況的に、感覚的でも営業のデキる人が育成を担当することになるわけです。いわゆるハイプレイヤーが営業リーダーになってOJTをするとして、結局その人の感覚的なやり方でしか教育ができなくなってしまう。正しいかどうかもわからないまま、とにかく数をこなしてそのやり方を踏襲するような育成になってしまいますし。
また、そのやり方を他で活かせるかというと疑問ですよね。グロップでのやり方をグロップの中で発揮しているだけで。狭い営業知識・スキルだけになってしまうのでは?と怖かったですね。」
と、事業や社員の先を見据えた際の危機感を吐露してくださった前田様。当時は、これらの課題解決のために何を実施すべきか、様々な角度から情報収集をされていたとのこと。
前田様「打ち手のひとつとして、まず営業研修の導入は決めました。座学というか、営業の原理原則が学べるようなものをやりたいなと。有形無形に関わらず、どんな商材にも言える普遍的な営業とは何か、ということを学べるような研修をイメージしていました。
それこそ、営業に強いイメージのある会社さんとか、営業に関する書籍を出版している会社さんなどを検索して探していて、概ね気持ちは決まりつつあったんですよ。」