文面作成〜送付
1.送付主の名義について
これは皆さんも実践されていると思いますが、レターを送る際に、送り先のキーパーソンにふさわしい役職の名前を借りて送付をするようにしましょう。最低でも以下の4つの役職者には、社内で名義を借りれるように協力してもらいましょう。
代表取締役、取締役、執行役員、事業責任者
日本人は、相手の役職を気にすることが多く、大企業だと特にそれが強い傾向があります。そのため、送りたい先が執行役員 マーケティング部長であれば、こちらも役員以上の名義で送るのが筋です。ここで平社員の名義で送るのであれば、商談の獲得に至らず、転換率は向上しないと思ってください。
また、注意してもらいたいのは送る名義は「同席してくれる人」の名前を使うことです。同席しない形でも、問題ないケースもありますが、相手からすると「なぜその当人がこないのか」と、失礼になる可能性が一定あります。しっかりと社内に目的や意図を説明したうえで、協力を仰いでください。
私は、CxOレターは上位役職者ほど積極的に活用すべきだと思っています。上位役職者こそ、自分の肩書を使って、営業メンバーができない営業をすべきです。椅子に座っているだけで現場に出ない上位役職者は、正直バリューを発揮しきれていないとしか思えません。だからこそ、ここの理解を会社として持てているかという点もとても大切だと思っています。
2.便箋、封筒、切手に手間とお金をかける
特に、料金後納郵便、窓あき封筒、宛名シール、会社名の印刷済み封筒など、この辺りの手紙はほぼ意味を成しません。
和紙×限定切手を組み合わせることです。お金をかけたくないのは理解できますが、受け手の立場に立って考えてみましょう。手間のかかっていない手紙は”一括送付の営業レター”と判断され、場合によっては開封すらされずに捨てられてしまうこともあります。
「きちんと相手に届いてほしい」
そう思うのであれば、お金と手間は書けるべきです。もしその手紙を作成するのに2時間かかったとして、簡易な方法で送付をしますか?皆さんの手元に届いた手紙がしっかりとした素材であった場合、開いてみようとは思いませんか?手紙の作成、準備段階でどのくらい時間と情熱をかけたのかが、この工程に現れると思います。
3.手書きで書く(本当に手書きで書く)
印字や、ボールペンでの記載はNGです。これは弊社の統計ですが、手書き風の印字やボールペンで実際に書いたものと、万年筆もしくは筆で書いたものでは成果に差が生まれました。
エンタープライズ攻略は安易に生産性(例えば手間をかけない手紙をたくさん送れば一定成果を増やすことができる手段)に傾いてはいけないと考えています。数百社、もしくは数十社という少ないターゲット企業を簡単に失うことはできませんでし、失礼なアプローチの影響で、本当に必要になった場合に検討が除外されるなどあってはいけません。
4.文面はオーダーメイドで作成(推奨2000〜3000文字)
ここがかなり大変かつ苦労と手間がかかります。しかし、ここにしっかりと注力するかしないかで大きく成果が変わります。よく言われる【Why you now】をレターの中に完璧な形で盛り込むイメージです。
その中での重要なポイントとしては2つです。
Why you nowをしっかり作成する
事例紹介を必ず差し込む
この2つはかなり重要で、実際に私が実際自社で使った冒頭文面を一部公開します。※ちなみに弊社は、ABMを中心とした営業代行支援をしております。
<Why you now>
<事例紹介>
これは実際にお送りした手紙のほんの一部です。上記以外だと、冒頭の挨拶、サービス紹介、〆のクロージングなども文面として盛り込んでいき、全体としては、2000-3000文字程度のボリュームで文面を作成していきます。正直ここまでするのは、一定の手間はかかりますが、これができると成果が大きく変わります。
特に以下がポイントになってきますが、この部分に時間をかけるイメージです。肌感覚ですが、慣れれば1社につき10-20分ほどで作成できるようになります。
▼顧客情報のリサーチ
以下の参考情報を元に、そのアカウント(人)の部署・ミッション・課題を推察する
中期経営計画、採用情報ページ、人事異動news、セミナーページ、プレスリリース情報など。
▼企業にFITする事例・目を引く定量数字は必ず用意する
事例、数字がない曖昧な文章は誰も見ません。
また、最近だと、リサーチに特化した生成AI【perplexity】が非常に使い勝手が良いです。ここで「xx部署について教えてください」「中期経営計画について教えてください。」など、自社に最適なプロンプトを入れることでリサーチすることも可能です。