
キーマンコールとは?決裁者に電話でアプローチする方法とコツを解説
「キーマンコール」という名称は、特定の代行会社が提供するサービス名としても使われています。
この記事では、その固有名称ではなく、決裁者へ電話でアプローチする手法全般について解説します。新規開拓や大手企業開拓の現場で、成果を再現するための考え方をお伝えします。
目次[非表示]
▼決裁者アプローチの型をまとめた資料を無料で配布しています。架電と手紙を組み合わせた実践的な手法をご紹介しています。
サービス概要資料『エンSXセールス』|資料ダウンロードはこちら
キーマンコールとは
定義と基本的な考え方
決裁者に直接アプローチする営業手法
キーマンコールとは、企業の意思決定に関わる人物へ直接電話をかける営業手法のことです。
「キーマン」とは、決裁者や部門責任者など、導入の可否を左右する人物を指します。
役職で言えば、取締役や部長、事業責任者などが対象になりやすいでしょう。
一般的な架電との違い
受付や担当者止まりの一般的な架電とは異なり、最初から決裁層に狙いを定める点が特徴です。
個人の粘り強さに頼るイメージを持たれがちですが、実は本質が異なるのです。
狙う相手、伝える内容、接触の順番を設計する、組織的な仕組みづくりだといえます。
キーマンコールが求められる場面
新規事業や新サービスの立ち上げ期
新しいサービスを市場に投入する際は、まず決裁層に認知してもらう必要があります。
現場担当者経由のボトムアップだけでは、意思決定までに時間がかかりやすいものです。
競合との差別化が難しい商材
機能や価格で明確な差がつきにくい商材ほど、誰に届けるかの設計が重要になります。
決裁者に直接価値を伝えられれば、比較検討の土俵に上がりやすくなるでしょう。
既存の取引先を切り替えてもらいたい場合
すでに他社サービスを利用している企業に切り替えを提案する場面でも有効です。
現場担当者からの提案では検討自体が始まりにくいため、決裁者への直接提示が効果を発揮します。
効果を発揮しやすい商材の特徴
高単価・長期検討の商材
高単価な商材や、社内稟議に時間がかかる商材ほど、この手法の効果が高まる傾向にあります。
稟議に複数の承認者が関わる商材では、決裁者へ早期に接触できるかどうかが成否を分けます。
新規開拓・大手企業開拓での活用
新規開拓だけでなく、大手企業やエンタープライズ企業の開拓でもよく用いられています。
属人的な「頑張り」ではなく、再現できる型として捉えることが成果への近道でしょう。
大手企業は組織階層が深く、現場担当者経由では決裁者にたどり着きにくい傾向があります。
キーマンコールが難しい理由
情報の壁
受付・秘書という関門
まず、受付や秘書という「情報の番人」を突破しなければなりません。
一般的な営業電話だと判断されれば、その場で取り次ぎを断られてしまうでしょう。
決裁者情報の把握しにくさ
次に、誰が決裁者なのかという情報そのものが、外部から見えにくいという壁もあります。
役職名だけでは、実際に稟議を通す権限を持つ人物かどうか判断できないからです。部署名や肩書きが似ていても、企業によって決裁権の範囲は大きく異なるものです。
同じ「部長」という肩書きでも、企業規模によって権限の大きさは変わってきます。
時間・関係者の壁
決裁者の多忙さ
さらに、決裁者は多忙であり、電話に出られる時間も限られています。
たとえつながっても、短時間で価値を伝えきれなければ興味を持ってもらえません。
複数の関係者が絡む意思決定
BtoBの購買では複数の関係者が意思決定に関わるため、相手が一人とは限らないのです。
現場担当者、部門責任者、経営層といった複数の立場が絡み合うことも珍しくありません。
心理的なハードル
断られることへの抵抗感
決裁者への架電は、担当者向けの架電よりも断られる頻度が高くなりがちです。
その心理的な負担が、架電数そのものを減らしてしまう原因になることもあります。
仕組みで乗り越える発想
個人の精神力に頼るのではなく、断られた後の対応まで型として用意しておくことが有効です。
壁ごとに対策を用意し、仕組みとして設計することこそが遠回りのようで近道です。チーム全体で断られ方のパターンを共有しておけば、個人の負担も分散できるでしょう。
キーマンコールの基本プロセス
キーマンコールは、大きく4つの段階に分けて考えると設計しやすくなります。
段階ごとに目的が異なるため、それぞれで準備すべき内容も変わってくるでしょう。
事前リサーチ
情報源の使い分け
事前リサーチでは、対象企業の決裁者を特定する作業を行います。
役職に加えて、担当領域や管掌範囲まで調べておくと、話の精度が上がるはずです。企業の公式サイトや採用ページ、IR情報、ニュース記事などが情報源になります。
リサーチの精度が後工程を左右する
最近のプレスリリースや人事異動の情報は、会話の糸口としても活用できるでしょう。
リサーチの質が低いままだと、後工程すべての成功率が下がってしまいます。
限られた時間の中でリサーチする場合は、決裁者の役職と最近の動向の2点を優先しましょう。
受付突破
営業電話に見せない伝え方
受付突破の段階では、営業電話だと判断されない伝え方が重要です。
一方的な売り込みではなく、用件を簡潔に伝える姿勢が信頼につながります。
決裁者の氏名や役職を把握していれば、取り次いでもらえる可能性も高まるでしょう。
断られた場合の切り返し
「担当者ではなく決裁者に直接お伝えしたい用件がある」という伝え方も有効です。
断られた場合の切り返しパターンも、あらかじめ複数用意しておくと安心といえます。
用件伝達
一文で伝える価値提案
決裁者につながった後は、限られた時間で価値を伝えなければなりません。
抽象的な自己紹介から入るのではなく、相手の課題に直結する話から始めましょう。
一文で言い切れる価値提案を用意しておくと、要点が伝わりやすくなります。
話しすぎない姿勢
数字や具体的な事例を交えれば、抽象論よりも説得力が増すはずです。
話しすぎず、相手の反応を見ながら会話を進める姿勢も欠かせません。
競合との違いを一言で伝える準備
決裁者は他社の提案も検討している可能性を前提に話を聞いています。
自社ならではの価値を一言で言い切れるよう、あらかじめ準備しておくとよいでしょう。
日程打診
選択肢を絞った提案
用件に興味を持ってもらえたら、次のアクションを具体的に提示します。
「詳しい資料をお送りします」で終わらせず、日程の候補まで踏み込みましょう。
決裁者は多忙なため、選択肢を絞った提案の方が返答をもらいやすいでしょう。
曖昧な着地を避ける
オンライン面談を選択肢に加えることで、日程調整のハードルを下げることもできます。
ここで曖昧なまま終えてしまうと、せっかくの接点が次につながりません。
「検討します」で終わらせず、次に連絡する期日まで具体的に決めておくと安心です。
段階 | 目的 | 準備すべきこと |
事前リサーチ | 決裁者の特定 | 役職・管掌範囲・最新動向の把握 |
受付突破 | 取り次いでもらう | 営業電話に見えない伝え方 |
用件伝達 | 価値を伝える | 一文で言い切れる提案の用意 |
日程打診 | 次の行動の確定 | 選択肢を絞った候補提示 |
いずれの段階も単独では機能せず、前段の質が次の段階の成果を左右します。
段階ごとに準備を整えておくことが、キーマンコール全体の成功率を高めるのです。
成果を高める工夫
手紙×架電の効果
弊社事例:アポ獲得数の変化
キーマンコールは、架電単体で完結させるよりも組み合わせで強化できます。
その代表例が、事前に手紙を送付してから架電するという手法です。決裁者は情報の番人である秘書や受付を通すことが多く、電話だけでは届きにくい相手といえます。
弊社の支援先の事例では、手紙を送付せずに架電した場合のアポ獲得数は29件でした。
一方、手紙を送付してから架電した場合のアポ獲得数は63件に伸びています。
役職者への到達
さらに、部長以上といった役職者へのアポ獲得数も、あわせて伸びる結果となりました。
手紙という接点があることで、電話の際に警戒されにくくなるのでしょう。
封書という形式そのものが、通常の営業アプローチとは異なる印象を与えるのかもしれません。
決裁者を絞った開拓の効果
弊社事例:決裁者商談の増加
また別の支援先では、決裁者を絞った開拓に取り組んだ実績もあります。
決裁者商談の獲得数は、取り組み前と比べて2.4倍に伸びました。
アポ獲得数で見ると、月9件だった状態から月22件まで改善しています。
施策 | アポ獲得数 | 補足 |
手紙送付なし×架電 | 29件 | 同一期間内の実績 |
手紙送付あり×架電 | 63件 | 約2倍の差 |
決裁者を絞った開拓(施策前) | 月9件 | ー |
決裁者を絞った開拓(施策後) | 月22件 | 約2.4倍 |
このように、架電だけに頼らず複数の接点を設計することが成果を左右するのです。
どの接点をどの順番で使うかも、感覚ではなく検証しながら決めることが重要でしょう。
▼手紙と架電を組み合わせるだけで、決裁者への到達率は大きく変わります。弊社では、手紙やリサーチと組み合わせた決裁者アプローチの設計から、架電後の検証・改善までを一貫して支援しています。感覚的な工夫ではなく、データに基づいて成果を伸ばしたい方に向けて、具体的な支援内容をまとめた資料をご用意しました。あわせてご覧ください。
サービス概要資料『エンSXセールス』|資料ダウンロードはこちら
キーマンコールを組織で仕組み化する方法
AI商談解析による可視化
確認できる指標
キーマンコールを個人の力量に依存させてしまうと、成果が属人化してしまいます。
弊社には、エンが主力事業において5年で売上を4倍に伸ばした実践知見があります。その知見をもとに、AIによる商談解析で架電内容を数値化する支援を行っています。
たとえば話す割合や質問のバランスなど、感覚では気づきにくい点も確認できるでしょう。
沈黙が続いた箇所や、相手の発言を遮ってしまった場面なども客観的に把握できます。
フィードバックによる型の浸透
可視化した結果をもとにフィードバックを行えば、型が現場に浸透しやすくなります。
仕組みとして改善サイクルを回すことこそ、キーマンコールを活かす鍵といえるでしょう。
実績
導入企業数と継続率
弊社はこれまで200社以上への導入実績があり、利用継続率は97%に達しています。
継続的に検証と改善を繰り返す体制があるからこそ、成果の再現性は高まるのです。
伴走支援という考え方
数値を出して終わりにせず、改善策の実行まで伴走する体制を整えています。
外部の視点を交えることで、社内だけでは気づきにくい改善余地も見えてくるでしょう。
キーマンコール実施時の注意点
関係構築の時間軸
数ヶ月単位のロードマップ
キーマンコールは、一度の電話で結果を出そうとしないことが大切です。
決裁者との関係構築は、数ヶ月単位のロードマップで考えると無理がありません。
まずは接点を持ち、次に信頼関係を築き、その先で提案に進む流れが自然でしょう。
焦らない初回対応
初回の電話で焦って商材説明に終始すると、かえって警戒されてしまいます。
長期的な視点を持ちつつ、段階ごとに小さな合意を積み重ねる姿勢が有効といえます。
決裁者以外への配慮
複数の関係者への目配り
また、決裁者一人だけを見ていると、他の関係者の存在を見落としがちになります。
BtoBの意思決定には、現場責任者や別部門の担当者が関わることも少なくありません。
決裁者以外の関係者にも配慮しながら、全体の合意形成を意識してみましょう。
現場担当者の理解が得られないと、決裁者が承認しても導入後に反発が起きることもあります。
記録の引き継ぎ
加えて、架電の記録を残し、次回の接点に活かす仕組みも欠かせないでしょう。
誰が、いつ、どんな反応をしたのかが分かれば、担当者が変わっても対応を引き継げます。
記録が属人化していると、せっかく築いた関係が担当者交代で途切れてしまうのです。
簡単なメモでも構わないため、記録を残す習慣そのものをチームのルールにしておくとよいでしょう。
まとめ
キーマンコールは、決裁者へ直接電話でアプローチする手法です。
事前リサーチ、受付突破、用件伝達、日程打診という4段階で設計すると進めやすくなります。
架電単体に頼らず、手紙などの接点と組み合わせることで成果は高まるでしょう。
個人の対応力に頼らず、組織として仕組み化することが再現性につながります。
一度の電話で完結させようとせず、段階的に関係を築く視点も忘れずに進めましょう。
決裁者への到達は簡単ではありませんが、型と仕組みがあれば再現できる領域なのです。
成果が出る"型"を営業組織にインストール
キーマンコールを活かすには、戦略・組織・人材が一体となった構造設計が鍵になります。
弊社は、決裁者アプローチの導入から商談獲得・運用改善まで、構造支援と人材支援で伴走します。
再現性ある営業体制を構築し、成果を継続的に生み出せる「営業の型」を組織にインストールします。
支援領域 | 支援内容の例 | 再現性を高める仕組み化 |
営業立ち上げ支援 | SDR・BDR体制の構築 | スクリプト/管理設計の標準化 |
内製化支援 | 業務フロー・ツール設計 | 属人化しないオペレーション整備 |
代行・運用支援 | 現場での実行代行 | KPI連動型で継続改善 |
▼弊社のサービス概要資料では、決裁者アプローチの設計から運用改善までの支援内容を紹介しています。
サービス概要資料『エンSXセールス』|資料ダウンロードはこちら
▶ 参考記事:「テレアポで決裁者にアプローチする方法」








